日本HP、テープライブラリ最上位機種を刷新NEWS

日本HPがテープライブラリの最上位機種を7年振りに刷新した。仮想パーティションやプール機能などで拡張性を高め、最小100スロットからのスモールスタートも可能。

2011年07月08日 09時00分 公開
[翁長 潤,TechTargetジャパン]

 日本ヒューレット・パッカード(HP)は7月7日、テープライブラリ製品の最上位機種の新モデル「HP ESL G3 テープライブラリ」(以下、ESL G3)を発表した。7年ぶりの刷新になるという。

photo HP ESL G3 テープライブラリ

 ESL G3は19インチ幅ラックを採用し、1ラック当たり300スロットを搭載する。磁気テープの標準規格「LTO-4 Ultium」「LTO-5」に対応し、ストレージ容量は最大15ペタバイト。システムを停止せずに最大96ドライブ、最大5322カートリッジまで拡張できる。さらにバルクスロット機能によって、24〜528までスロットをまとめて一括ロード/アンロードすることも可能だ。

photo 日本HPの諏訪氏

 日本HPのエンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括 HPストレージ事業本部 ストレージ製品本部 製品マーケティング部 担当マネージャー 諏訪 英一郎氏は、ESL G3について「拡張性」「可用性」「管理性」の3つを強化したと説明する。

 ESL G3では最小100スロットから利用でき、データの増加に応じて100スロット単位での増設が可能だ。また、仮想パーティション機能で用途ごとにスロット数を割り当てたり、メディアプール機能で予備メディアをパーティション間で共有して、必要になった段階で特定のパーティションへ柔軟にメディアを割り当てられる。

 さらに、テープドライブとの接続やライブラリ間を冗長化するフェイルオーバー機能を実装。加えて、2012年にはメディア交換装置を二重化する「デュアルロボティクス」対応を実施する予定だ。その他、複数ライブラリを一括管理するGUI「Command View for Tape library」、テープやドライブの状態を管理するツール「TapeAssure」などを提供する。

 日本HPはESL G3を「クラウドコンピューティングの基盤として、容量単価や消費電力を抑えた統合的なバックアップや災害対策などのデータ保護ソリューション」と訴求し、特に通信メディアや医療、公共機関における需要開拓を目指すとしている。ESL G3の販売価格は、1705万2000円から(100スロットの最小構成の場合)。

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