クラウドサービスでトラブルに見舞われるベンダーは数多い。しかし先ごろ米Appleが直面した問題は、クラウドコンピューティングの導入を検討中のIT部門をためらわせるものだった。
Appleの「iCloud」は、ユーザーがiPhone、iPad、iPod touchおよびMacの各製品に保存したデータを同期しておけるサービスだ。2000万人あまりのエンドユーザーがこのサービスの利用を開始したが、期待通りにはいかず、その反動は相当なものだった。
Appleのサポート掲示板によれば、iPhone 4Sとともに発表されたクラウドベースの音声アクティベーションサービス「Siri」もトラブルに見舞われた。Siriではユーザーが地図を操作したり、レシピを呼び出したり、会議の予定を調整したり、メッセージを送信したりする操作が全て音声で行えるはずだった。人工知能(AI)は研究者が何十年もかけて取り組んできた技術だ。これを初めて手掛けたAppleがうまくやれなかったとしても、驚きはない。
しかし米Red Hatのクラウドストラテジスト、ゴードン・ハフ氏によると、AppleがSiriに関して現在抱えている問題により、リアルタイムのクラウドアプリケーション利用全般に関する重要な問題が浮かび上がった。「これはユーザーが常に良好な状態でインターネットに接続していることが前提となる。その前提が良くない」と同氏は言う。
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