ERPにBI機能を実装する流れがクラウドERPにも波及した。分析機能の強化を求めるユーザーのニーズに応える形でNECは「EXPLANNER for SaaS」にBI製品のライセンスを標準搭載する。
NECは5月8日、同社が提供するクラウドERP「EXPLANNER for SaaS」に、SAPのBI(ビジネスインテリジェンス)製品である「SAP BusinessObjects」(BO)の1Named Userライセンスを標準で付けると発表した。提供は7月から。管理会計機能の強化を求める顧客のニーズに応える。同社の製造・装置業ソリューション事業本部 産業ソリューション事業部 EXPLANNER部 エキスパート 石渡通弘氏は、「SaaSのアプリケーションは常に進化するとの前提からBOを標準実装することにした」と話した(参考記事:老舗ERPがSaaSに、「EXPLANNER for SaaS」の新しさとは)。
EXPLANNER for SaaSの1基本ライセンスに対してSAPの「SAP BusinessObjects Business Intelligence solutions」の1Named Userライセンスを標準で付ける。フル機能を利用可能で、加えてNECが開発した管理会計のダッシュボードも使うことができる。「管理会計の基本的な指標はすぐに見られる」(石渡氏)という。BOはEXPLANNER for SaaSが稼働する仮想マシン(VM)上で稼働する仕組みで「EXPLANNER for SaaSのデータをリアルタイムにBOに反映させることができる」としている(参考記事:インメモリ型DBやiPhone対応で「誰でも使えるBI」を目指した「SAP BusinessObjects BI 4.0」)。
BOのライセンスは有償で増やすことが可能。管理会計ダッシュボード以外の機能も利用できるが、その場合はユーザーの講習やシステム開発が必要になるケースがあるという。NECは管理会計の他に、販売管理や在庫管理、原価管理についてもダッシュボードを用意することを予定している。
オンプレミスのERPに続き、クラウドERPでもBI機能を実装する製品が増えてきた。NetSuiteは既にBI機能を搭載。またセールスフォース・ドットコムは、ウイングアーク テクノロジーズを傘下に持つ1stホールディングスと資本提携し、クラウドアプリケーションとBIとの連携製品を開発する計画だ。
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