SSDを活用したストレージは、非常に高価だがIOPSも非常に高い。企業導入が進むVDI(仮想デスクトップインフラ)を展開する際の障害になるIOPSの問題を見事に解決する。
ほとんどのVDI(仮想デスクトップインフラ)プロジェクトでは、管理者はユーザーPCの多数の安価なディスクを、データセンターに置かれた少数の高価なディスクでリプレースする。この方式ではストレージのパフォーマンスが問題になるが、ソリッドステートストレージが問題解決に役立つ。
ソリッドステートストレージは、VDI環境にうってつけだ。単位コスト当たりのストレージトランザクションレートが高いからだ。VDIを導入する前に、あるいはVDIのパフォーマンスに問題が生じている場合は、費用対効果を計算した上で、ソリッドステートドライブ(SSD)が必要かどうか判断するとよい。
VDIストレージで最初にぶつかる問題は「容量」だ。デスクトップをデータセンターに導入する場合、ユーザーPCのディスクをデータセンターのストレージでリプレースすることになる。例えば、500ユーザーがそれぞれ40Gバイトのディスクを使っていたとすると、リプレースされるディスクの合計容量は20Tバイトとなる。これは膨大なストレージであり、特にSANディスクではコストがかさんでしまう。
だが幸い、米VMwareのリンククローンや米CitrixのProvisioning Serverなどでは、マスターイメージを使ってデスクトップを一元管理できる機能が提供されており、この機能によって多くの容量問題を解決できる。マスターイメージのフルコピーをユーザーのディスクに配布して保存する一方、ユーザーが行った変更を保持することが可能だ。この場合、必要なストレージ容量はユーザー当たり6Gバイト程度となり、500ユーザーの例では、3Tバイト近く増えることになる。
各ユーザーに専用のデスクトップを割り当てない場合は、VDIで必要なストレージ容量がさらに少なくなる。それぞれのデスクトップの変更を、ユーザーのログオフ後も保持する必要がないからだ。
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