“古いNotes”の対処法が分かる3つのホワイトペーパーホワイトペーパーレビュー

長期間使い続けたLotus Notes/Dominoから、他のシステムへと移行したい。バージョンアップを効率的に進めたい。こうした課題の解決に役立つ3つのホワイトペーパーを紹介する。

2012年10月15日 08時00分 公開
[鳥越武史,TechTargetジャパン]

 情報共有に必要な機能を豊富に備え、アプリケーション開発の容易さなど多くのメリットを持つ「IBM Lotus Notes/Domino(以下、Notes)」。だがバージョンアップの煩雑さから、サポートが終了しているバージョンのNotesを利用し続けている企業は少なくない。サポート切れを期に、運用保守コストの削減といったさまざまな理由から、Notesから他のグループウェアなどへの移行を検討する企業もあるだろう。

 古いNotesから他システムへの移行は、どういった効果をもたらすのか。移行に当たっての注意点は何か。移行ではなくバージョンアップを選択する際のポイントは。本稿は、TechTargetジャパンに登録されたホワイトペーパーの中から、こうした疑問に答える3本をピックアップして紹介する。

Notes移行の「3つの効果」

Notes導入企業へ Notesからのリプレースを成功させるポイントを最新の事例を用いて解説

写真 提供:ディサークル(45ページ)

 古いNotesから他のシステムへと移行することで、どういったメリットが得られるのか。本ホワイトペーパーは、Notes移行によって経営者、ユーザー、システム管理者が得られる具体的なメリットを説明。詳細はホワイトペーパーに譲るが、主なメリットを整理すると以下のようになる。

  • 経営者:情報共有の徹底、規定に則したアクセス制御や承認手続きの実現
  • ユーザー:仕事の見える化による効率化、利用者が意識することなく一定レベルの統制環境を実現
  • システム管理者:運用保守費用の削減、問い合わせ減少による負荷軽減

 本ホワイトペーパーはこの他、Notesから他のグループウェアへの移行に踏み切った化学品製造業の事例も紹介する。従来はデータベースの乱立などにより、必要な情報を探すのが難しくなっていた同社。新システムへと移行し、必要なデータベースを絞り込んだり、従業員にとって必要な情報を自動的にポータルに配信するといった仕組みを設けることで、こうした課題を解決したという。

Notes移行の「3つの注意点」

Lotus Notes/Domino移行、5つのステップ

写真 提供:NECソフト(3ページ)

 Notes移行に踏み切る際には、注意すべき点もある。本ホワイトペーパーは、具体的な注意点として以下の3点を挙げる。

  • 社内ニーズの明確化:5年先のユーザー数や使用率を意識し、必要な機能と操作性を吟味して移行先の製品を選定
  • 具体的なデータ移行:移行できないデータもあるため、移行対象のデータを取捨選択
  • 将来の運用:既存の各種システムとの連係やサイジング、運用管理性、可用性など、将来的な投資対効果を意識

 また、Notes移行では、「グループウェア機能」と「業務アプリケーション機能」の2つの観点から考えることが重要だと本ホワイトペーパーは指摘する。その上で、1つのシステムではなく、利用実態に適した複数のシステムへの移行を推奨する。本ホワイトペーパーはこの他、実際の移行に伴う具体的な作業ステップなども掲載している。

バージョンアップの課題を解決する手段

Lotus Notes/Dominoアップグレード作業をスピーディで正確に成し遂げる秘訣とは?

写真 提供:チームスタジオジャパン(6ページ)

 当然ながら、他システムへの移行ではなく、最新のNotesへの移行も有力な選択肢となる。Notesは約2年間隔でバージョンアップを繰り返しており、Web化やスマートフォンからの利用などの機能拡張が図られている。バージョンアップで既存のNotesの課題が解決できる場合もあるだろう。

 Notesから他システムへの移行を検討する理由がバージョンアップの煩雑さなのであれば、バージョンアップを容易にする手段があれば、無理に移行する必要はなくなる。では、Notesのバージョンアップを困難にする原因は何なのだろうか。本ホワイトペーパーは、Notesを利用して開発したアプリケーション(Notesアプリケーション)の改修が最大の原因だと指摘する。

 本ホワイトペーパーは、Notesアプリケーションの改修期間を短縮する手段として、Notesのバージョンアップに伴って互換性が失われる部分をできる限り早く明確化することが鍵になると指摘。また、日々の保守作業の中に、バージョンアップに伴う互換性の検証作業を組み込むことで、作業の分散化ができると解説する。

 今回紹介したホワイトペーパー以外にも、ホワイトペーパーダウンロードセンターでは、グループウェア製品導入時に参考となる技術文書や製品資料、事例紹介などを掲載している。ぜひダウンロードしてご活用いただきたい。

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