英国のITプロフェッショナル100人を対象とした調査の結果、回答者のほとんどが、現職のCIOはスキル不足のため将来のIT部門を率いる上での課題に太刀打ちできないと考えていることが分かった。
CIOには将来の経営視点のITを先導するだけのスキルがない──そうITリーダーは見ている。
テクノロジーサービス会社の英Reconnixは、英国のITプロフェッショナル100人を対象とした調査を実施した。それによると、将来のCIOは、革新的で、ファイナンス(経理)の知識を身に付けている必要がある。回答者(現職のITリーダー)の約73%は、現職のCIOのスキルでは、2018年の時点で、英国企業のIT部門を統率できるかどうか分からないとしている。また、約36%は将来のCIOはアドバイザー的な役割を担う可能性があるとする一方で、それが現在のCIOに必要なスキルの1つだと考えているのはわずか19%だ。
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Reconnixのスティーブ・ナイスCTOは、最大の将来的な課題は、テクノロジーの進化速度と、CIOがそれをどう活用して競争力を生み出すかにあるとしている。「CIOは、新しいテクノロジーのうち、どれが自社のビジネスに適しているかを見極めることが重要だ」
ナイス氏によると、現在のCIOには戦略的なビジネススキルは必要でないか、あるいはそのように見えるかもしれないが、将来は必要になるという。今後企業では、「オールラウンダー」、つまりビジネス要件、テクノロジー、経理を含めたビジネスの全要素を理解したCIOが求められる。
AccentureのグローバルIT戦略担当MDを務めるダン・ベントン氏は、CIOの役割は全く別のものに変わりつつあるとする。
「昔は、ビジネス部門の人間がビジネス戦略を立案した。CIOの仕事はそのビジネス戦略を支えるIT戦略を考え、実施し、提供することだった。現在は、新しいデジタルテクノロジーがもたらしたチャンスによって、ビジネス戦略が動かされる傾向がある。CIOとして成功するための要件の性質は、明らかに変わってきている」(ベントン氏)
新しいタイプのCIOは、ビジネスアジェンダ(実施要項)と新しいテクノロジーのつながりを捉え、テクノロジーの進化をビジネス戦略にどう生かせるかを見極めて、この2つの橋渡しができなければならないという。
Reconnixの調査に参加したITリーダーたちは、最近のCIOはテクノロジーが変化するペースに追い付いていないと考えている。
多くのCIOは現在、ソーシャルメディア、アナリティクス、モバイルテクノロジー、クラウドなどのテクノロジーを扱っている。これらのテクノロジーは、どれもビジネスにますます取り入れられ、会社のニーズに沿ってテクノロジーを活用する方法を決めることがCIOの責務になっている。これらのテクノロジーがどのようにビジネスで利用されるかが、CIOの未来の役割を決めるというのが現職の多くCIOの意見だ。
CIOとその未来が議題となった2013年11月のComputer Weekly 500 Clubのイベントにおいて、エグゼクティブ人材紹介会社 英Theronのパートナー、アンドリュー・ドレイジン氏は、次のように語っている。
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