2014年02月14日 08時00分 公開
特集/連載

HP Moonshotサーバは電力コスト問題の福音となるか?省電力サーバの未来

迫り来るエネルギー問題への取り組みとして新しいサーバが開発されている。このサーバは、データセンターのハードウェアよりもノートPCとの共通点を多く備えている。

[Cliff Saran,Computer Weekly]
Computer Weekly

 冬場の価格高騰により、エネルギーコストが再び注目を集めている。英Energy Managers AssociationのCEOと英Low Energy Companyの会長を兼任するルパート・レデスデール上院議員は、エネルギーがITとビジネスに重大な影響を及ぼすと考えている。

 「エネルギー価格が倍になれば、低価格をうたうホスティングサービスやクラウドサービスでさえ、もはや経済的ではなくなる」と同氏は語る。

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 チップやサーバのメーカーは、米IntelのAtomや米AMDのOpteronといった省電力のチップを使用した高度なスケールアウト型データセンターサーバアーキテクチャを新たに用意して、エネルギー危機の打開を目指している。これは汎用のブレードサーバアーキテクチャではなく、HadoopのようなアプリケーションやEコマースWebサイトなど、多数の省電力サーバ間で効率的に実行されるよう設計されたワークロードを運用するために設計されたサーバアーキテクチャである。

 「ソフトウェアをハードウェアに近づけることで魔法が起こる」と、AMDのサーバ部門ソフトウェアプランニング責任者のマーガレット・ルイス氏は話している。AMDはデータセンターに「サーバのイメージを変える」ことを求めている。コンピュータ処理、ネットワーク、データストレージなどの需要は指数的に増加するため、ワークロードはこれまで以上に多くのタスクを処理する必要があるからだ。

Moonshotサーバ

 米HPのMoonshotサーバファミリーは、Opteron XシリーズプロセッサをベースにするAMD Enterpriseクラスタを使用している。これはGPUとCPUを統合したもの(通称APU)で、ノートPCのプロセッサを使用して非常に高密度のクラスタを構築している。クラスタでは、ブレードサーバの各ビルディングブロックがコンポーネントを共有する。「APU Moonshotカード4枚が共通のネットワークコネクタ、ストレージ、仮想化層を共有する」とルイス氏は語る。

 この新しい形式のデータセンターコンピューティングでは、特定のアプリケーション向けにサーバを用意する点が重要だ。例えば、HPのConverged System 100 for Hosted Desktopsはデスクトップコンピューティングをデータセンターに持ち込むことを目的に設計されている。

 HPは、リモート環境やモバイル環境のナレッジワーカー向けに、一貫性のある高品質PCの操作性を実現するよう構成した業界初のシステムだと断言している。AMDと米Citrixが提携してゼロから設計したこのシステムは、デスクトップと全く同じ機能を必要とするモバイルワーカー向けに専用のPCオンチップリソースを提供する。

 HPによると、ホスト型デスクトップを構築するアプローチを採用したことにより、パフォーマンスを犠牲にすることなくデスクトップ仮想化を実現する。グラフィックスとマルチメディアのパフォーマンスはこれまでビジネスに利用してきたデスクトップPCと同等で、1秒当たりのグラフィックフレーム数は他の仮想デスクトップインフラストラクチャシステムよりも6倍速くなっているという。

GPUを利用する

 ノートPCを模したこのシステムの大きなメリットの1つは、GPUを統合していることだ。つまり、米NVIDIAがGPUにアクセスするために提供しているCUDAライブラリのように、グラフィックスチップをコンピュータ処理に使う可能性が広がることになる。

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