2014年08月26日 12時00分 公開
特集/連載

Windows Server 2003移行の最終手段“塩漬け”を回避するためにできること中堅・中小企業が直面する「Windows Server 2003」の2015年問題(3)

中小企業では、Windows Server 2003の既存環境を無理に移行するよりも新たにシステムを構築した方が負担が少ない場合がある。ただ、その中には移行の難しいプロジェクトもある。そんなときは仮想化が効果的だが、落とし穴もある。

[山市 良]

 前回の記事(Windows Server 2003の移行、“はじめの一歩”はどこから?)で説明したように、情報システムの規模が比較的小さい中小企業では、「Windows Server 2003」の既存環境を無理に移行するよりも、新たにシステムを構築し直した方が時間とコストを大幅に節約できる場合がある。既存システムの運用と並行して新規システムを立ち上げ、サービスやデータを移行し、準備ができた時点で切り替えるのである。

 Windows Server 2003の標準の役割(ロール)であれば、「Windows Server 2012 R2」が備える標準ツールや各種無償ツールで容易に移行できるはずだ。詳細な手順を記したドキュメントも充実しているので、技術的に難しいことはほとんどないはずである。電子メールやグループウェア環境なら、「Microsoft Office 365」などのクラウドサービスを利用することで、初期導入コストなしで迅速に移行することが可能だ。

 問題となるのは、自社向けに独自開発した業務アプリケーションや、サーバ/クライアントと一式で導入したような業務パッケージ製品の存在である。旧OS環境や専用ハードウェアに依存した情報システムを、簡単かつ短期間に最新OS環境へ移行することは、極めて困難である。現在、何の問題もなく安定稼働しているならなおさら、何もせずにそのまま使い続けたいと考えるはずだ。

 既存の情報システムを使い続けるのも1つの選択肢だ。その場合、将来のハードウェア故障やセキュリティリスクに備えておかなければ、業務が長期間にわたり停止したり、個人情報の漏えいに対する損害賠償など、企業経営の重大なリスクにつながりかねないことを承知しておかなければならない。

最新OSが備える後方互換性で簡単に移行できる可能性も

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