では、OpenFlowはもう過去のものになってしまったのだろうか。間違いなくそうではないが、他の幾つかのプロトコルとの健全な競争が生まれている。
OpenFlowが製品に使われている場合でも、ベンダーはマーケティング上、別の用語を前面に押し出してOpenFlowを目立たせないようにパッケージングすることが多い。しかし、それでもOpenFlowは廃れそうもない。2017年には、OpenFlowはネットワークの10〜20%で使われているだろうとの推計が出ている。この予想が正しければ、OpenFlowはSDNプロトコルの重要な成功例といえるだろう。かつて予想されていた、“SDNプロトコルの決定版”ではないかもしれないが。
以上をまとめると、われわれが学ぶべき教訓は、「問題を解決するためのプロトコルではなく、解決すべき問題に常に集中すること」だ。OpenFlowは健在であり、思った以上に広く使われているかもしれない。だが、使われるかどうかはあくまでユースケース次第だ。OpenFlowは、利用が拡大しているSDN環境の1つの要素にすぎない。
本稿筆者のダグ・マーシュケ氏は、SDNの教育およびトレーニング、専門家によるコンサルティング、マネージドサービスを手掛けるプロフェッショナルサービス会社、米SDN Essentialsの創業者であり、同社のCTOを務める。それ以前にはネットワークサービス企業の米Proteus Networksを創業し、後に同社を売却。米Juniper Networksの多くの資格試験問題の作成にも関与している。
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