「Parallels Desktop for Mac Business Edition」で一元管理も
ビジネスMacユーザーのたしなみ WindowsアプリをMac上で稼働させる
Mac上でWindowsアプリケーションを実行できるようにする米Parallelsの「Parallels Desktop for Mac」。そのBusiness Editionを使用すれば、仮想マシンの設定と展開と管理をIT担当者が制御することができる。
多くのMacユーザーが既に慣れ親しんでいる米Parallelsの「Parallels Desktop」は、MacでWindowsアプリケーションを簡単に実行できるようにするソフトウェアだ。これにはBusiness Editionもあり、社内のMacに対する一括展開と集中管理を行う機能が用意されている。IT管理者がこれを活用しない手はない。
Parallels Desktopの一般的な用途は、Mac上でローカルに実行してWindowsオペレーティングシステム(OS)の仮想環境を作ることだ。これを使えば、Windows用プログラムとMac用アプリケーションを並行して実行したり、Mac環境とは切り離された専用空間でWindows用プログラムを実行したりできる。「Parallels Desktop for Mac Business Edition」なら、IT管理者がWindowsベースの仮想マシン(VM)を一括展開し、その設定を集中管理し、従業員が業務に利用して機密データを保護するための安全な環境を提供することができる。
Parallels Desktop Business Editionを使い始める前に
企業でParallels Desktop for Mac Business Editionを使用するには、必要なライセンスを購入し、ライセンスキーを管理するParallels用ビジネスアカウントを設定する必要がある。管理者は、ライセンスポータルにライセンスキーを登録し、そこでライセンスの詳細情報を確認できる。
Parallels Desktopを実行しているコンピュータからは自動的にParallelsキー管理者サーバにライセンス更新要求が送信され、その情報をポータルで確認できる。ポータルでは、アクティブなライセンスのあるコンピュータの一覧の表示、特定のコンピュータのライセンスの非アクティブ化、今後ライセンスを供与しないコンピュータのブラックリスト化を行える。
Parallels Desktop VMの準備
企業でParallels Desktop for Mac Business Editionを活用する際は、社内独自のVMを従業員のMacに展開したいという場合が多いだろう。それにはまず、展開パッケージに含めるためのマスターVMを作成する。最初に、管理者用MacにBusiness Editionをインストールし、展開したいWindows VMと同じVMをそこで作成し、設定する。
管理者は、「Mac OS X」とWindowsのシームレスな相互運用を支援する「Parallels Tools」というユーティリティスイートをゲストOSにセットアップする。これには、ゲストOSウィンドウ内のマウス入力を検出して、スムーズにOS間を行き来できるようにする「Mouse Synchronization」などのツールが含まれる。この時点で、共有フォルダやユーザープロファイルの設定、アプリケーションのインストール、その他必要なものを準備して、従業員に展開するための環境を整える。
Business Editionには、Parallels Desktopの通常版には含まれない付加機能があり、それらはマスターVMのセットアップ時に管理者が設定できる。例えば、社内のVMの追跡と管理に便利なアセットタグを基本I/Oシステムに割り当てることができる。また、設定をパスワードで保護したり、VMを暗号化したり、VMに有効期限を設定したりすることもできる。
どんな機能を含めるにしても、この時点で管理者が的確にVMイメージを作成することが重要だ。それによって、展開プロセスと管理プロセスが簡単になり、快適なユーザー体験を維持できるようになる。
Parallels Desktopパッケージの展開と更新
次に、管理者は、Parallels Desktop一括展開パッケージをダウンロードする。これには、ローカルのMacへのParallels Desktop for Mac Business Editionのインストールと、仮想環境の設定と、VMの追加を行うのに必要なファイルと手順が含まれている。
設定ファイル「deploy.cfg」はMac上で自動的に実行される特別なスクリプトで、Parallels DesktopとVMを目的のコンピュータにどのようにインストールするかを指定する。管理者はこのスクリプトを用途に応じてカスタマイズする。例えば、このスクリプトのライセンスセクションにライセンスキーを追加できる。また、ユーザーがVM設定を変更できないようにしたり、VMイメージの場所を指定したり、Parallels Desktopコントロールセンターのウィンドウをカスタマイズしたり、Parallels Desktopのアップデートの確認方法を指定したりすることもできる。
パッケージの展開方法にも複数の選択肢がある。例えば、「Microsoft System Center Configuration Manager(SCCM)」と連係し、管理者がSCCMのコンソールから直接Parallels Desktopパッケージを展開することが可能だ。また、「Apple Remote Desktop」を使ってMacから社内ネットワークにParallels Desktopパッケージを展開することや、「JAMF Casper Suite」あるいは「IBM Endpoint Manager」からパッケージを展開することもできる。
Parallels Desktop for Mac Business Editionは、ローカルネットワーク上のアップデートサーバとリンクすることもできる。管理者はParallelsから利用可能なアップデートをアップデートサーバにダウンロードし、そこから社内のMacに新バージョンへの更新を実行できる。この方法は、インターネットから各コンピュータにParallelsのアップデートをダウンロードする方法よりも、多くの管理者に好まれている。
企業でMacを最大限に活用する
Parallels Desktop for Mac Business Editionを使えば、企業はこれまでになく簡単にMacでWindowsアプリケーションを活用できる。このソフトウェアパッケージには、豊富なコマンドラインユーティリティやNetBootサポート、「ヘッドレス」モードも含まれる。「ヘッドレス」モードとは、中央のMac上でリモートデスクトップアクセスをサポートするためのサービスとしてBusiness Editionを実行する機能だ。Parallels Desktopでは、サービスをより細かくカスタマイズするためのソフトウェア開発者用キットも提供されており、また、「Linux」「Solaris」「FreeBSD」「Android」「Chrome OS」などのゲストOSもサポートされる。
どんなアプリもParallels Desktopの仮想環境で期待通りに実行できるとは限らないが、大多数のアプリは正しく実行でき、通常は問題なく動作する。とはいえ、大々的にParallels Desktopを導入する場合は、目的のアプリケーションが仮想化OSで確実に動作するかどうかを管理者が事前にテストすることが必要だ。対処すべき不具合が見つかる可能性がある。
いずれにしても、Parallels Desktop for Mac Business EditionによってWindowとMacの相互運用性が格段に向上し、1つのデスクトップでこれら2つの世界を最大限に活用できるようになったことは、きっと実感できるだろう。
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