医療機関は、従来の保護機能と高度な保護機能を組み合わせた3層アプローチにより、患者データをサイバー攻撃から保護することが可能だ。その3つの要素とは。
データ侵害の増加に加え、電子医療記録が激増している現状を考えると、患者情報の保護は最重要事項である。Ponemon Instituteが最近実施した調査では、調査対象となった「医療保険の携行性と責任に関する法律」(HIPAA)の適用を受ける91の事業体と84人の事業提携者のうち、89%がデータ侵害の被害に遭っていることが明らかになった。こうした侵害の約半数は、違法なサイバー攻撃によって引き起こされたものだった。
盗難やサービス拒否攻撃といった従来のサイバー攻撃に加え、脅迫攻撃など新たな脅威も出現している。2016年6月だけで、約1000万件もの患者記録が、違法な商品やサービスを取引するネット犯罪者向けの「闇市場」で30〜375ビットコイン(1万9000〜24万ドル。日本円で約190万〜2400万円)の価格帯で売り出されていた。
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