「Chatfuel」「Cloud Elements」「Treeline」を紹介
“ノーコード/ローコード”のアプリ開発、本命3ツールの特徴は?
開発者がノーコード/ローコードプラットフォームを利用する場面が増える中、その選択肢が広がりつつあるのは当然の流れだ。最新プラットフォームを紹介する。
コーディングをほとんどあるいは全く必要としない「ノーコード/ローコード」(NCLC)開発プラットフォームは、インターネットと同じくらい古くから存在している。だがNCLCプラットフォームを使うことに戸惑いを感じる人は多い。NCLCプラットフォームの使いやすさは、品質を犠牲にして成り立っているように思えるからだ。このような人には、「NCLCプラットフォームは使いやすいけれどレベルの低いアプリケーションしか開発できない」という思い込みがある。
NCLCプラットフォームは非常に利用しやすいので、シンプルなアプリケーションであれば初心者でも開発できる。同じ理由から、かつて簡単にWebページを用意できるサービスとして利用者が多かった「ジオシティーズ」は、3800万ものWebページが作成された。
ありがたいことに、ジオシティーズの時代から状況は大きく進化した。今や多くの人はデジタルな世界に生きており、高品質なアプリケーションに対する需要はかつてないほど高まっている。アプリケーションに対して貪欲な今の時代、高度な双方向性とインテリジェントなユーザビリティはもはや排他選択ではない。
NCLCプラットフォームの現在
その結果、現在のNCLCプラットフォームはかつてのシンプルなページデザイナーやクラウドアプリケーションと比べて、はるかに多くの機能を提供する。自動化やAPI、モバイルアプリケーション、チャットbotなど、あらゆるタイプのアプリケーション開発向けにNCLCプラットフォームが存在している。この記事では、そうしたアプリケーションについて語る前に特徴的なNCLCプラットフォームを幾つか紹介する。
Chatfuel
「Chatfuel」はノーコードのチャットbot開発プラットフォームとして支持が高い。音楽専門チャンネル「MTV」、配車サービス「Uber」、IT系ニュースサイト「TechCrunch」などの企業が、顧客とつながるための新たな手段として活用している。チャットbotの目的は対話形式のコミュニケーションにあるが、多くの基本的なチャットbotは企業のRSSフィードに含まれる情報を基に応答しているだけだ。だがChatfuelの成功事例には、従来とは異なるアプローチを採用しているものもある。Jpark Island Resortが開発したチャットbotは、最近のニュースをそのまま流すだけでなく、利用可能な部屋の確認、道案内、系列レストランの予約にも対応できる。
Cloud Elements
Chatfuelはノーコードのアプリケーション開発の入門に最適だが、「Cloud Elements」は全く新しいアプローチのローコード開発を提供する。Cloud Elementsは、最小限のオーバーヘッドで、各種のサードパーティーサービスを結合力のある1つのAPIに接続できる独自のAPI管理プラットフォームだ。クラウドストレージへの認証から支払いまで、あらゆる要素をほぼあるいは全くコーディングなしでCloud Elements APIに統合できる。そのため、Cloud Elementsを利用すれば、社内の開発チームに頼らなくても、信じられないほど強力なAPIを構築できる。Cloud Elementsは非常にスケーラブルなプラットフォームであるので、コーディングなしのAPIをフルコーディングのAPIに変えるのは簡単だ。
Treeline
Cloud Elementsと同様、「Treeline」はローコードのソリューションであり、サーバサイドJavaScript実行環境「Node.js」のAPI開発に利用できる。サードパーティーのサービスや製品を基本的なNode.jsアプリケーションにドロップすれば、追加の開発作業なしで高度な機能を提供できる。標準的なNode.jsアプリケーションの上にビジュアルエディターを重ねることで、既存の製品開発ワークフローと連動した高速開発が可能となる。
生産性とユーザビリティを向上
こうしたNCLCプラットフォームに共通するのは、多大な開発作業を経てプラットフォームを構築している点だ。その結果、基本的な条件文だけをサポートするシンプルなドラッグ&ドロップインタフェースではなく、設定可能な機能を多数備えた大規模なプラットフォームが実現している。多数の複雑なアドオン機能やサードパーティーAPIとの連係も提供する。
こうしたプラットフォームは、請求書作成やデータベース統合、検索、クラウドストレージといった付加機能により、基本的なクエリアプリケーションよりもはるかに強力な個人向けアプリケーションを開発できる。こうした機能のおかげで、AIチャットbotのような高度なアプリケーションやエンタープライズレベルのAPIを最小限の手間で作成し、より専門的な開発プラットフォームに移行しなくても、はるかに堅固なアプリケーションにスケールアップできる。
結局、ツールの有用性はユーザー次第といえる。うまく設計したNCLCプラットフォームであれば、適切な計画と実行によって、強力でスケーラブルなアプリケーションを開発できる。アクセシビリティー(使いやすさ)は重要だ。NCLCプラットフォームはそのアクセシビリティーの高さ故に、他の専門的なアプリケーション開発プラットフォームと比べて明らかに有利な立場にある。上級ユーザーであれば、はるかに少ない労力で極めて技術的なソリューションを開発でき、時間とコストを節約できる。大事なのは、手を抜くためではなく、生産性とユーザビリティを向上させるためにNCLCプラットフォームを利用することだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[サイボウズ株式会社] DXに必要な「Dスキル」「Xスキル」を持った人材を育成するには? -
市場調査・トレンド
[サイボウズ株式会社] データで見る、DXが「順調に進む企業」と「つまずく企業」の違い -
製品資料
[サイボウズ株式会社] 賛否が割れがちな「Notesからの移行」 新環境への移行を納得してもらうには? -
事例
[ServiceNow Japan合同会社] 農林中金に学ぶ内製開発 処理効率を約2倍に高めAI活用も加速させた方法とは? -
事例
[ServiceNow Japan合同会社] NTTグループのデジタル変革術、17万人が利用する決裁プロセス刷新の全貌
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
【基本情報技術者試験】「デュプレックスシステム」と「デュアルシステム」の違いは?
-
2
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
3
MS月例パッチが1000件突破 人手不足の情シスを襲う「月1回メンテ」の崩壊
-
4
サーバ約70台をAWSへ ヤナセが移行前にやった「通信要件の可視化」
-
5
脱VMwareの真実:データセンター大手がNutanixを選んだ「コスト以上の理由」
-
6
「Microsoft一択」で本当にいいのか 知らぬ間にライセンス費用が膨らむ真相
-
7
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
8
「VMware離れ」は本当か 3000社がVCF 9にかじを切った現実的な理由
-
9
AIインフラの理想形? 「5層のケーキ」を垂直統合するための近道とは
-
10
多品種小ロットの「手書き・配合ミス」を克服 キャニオンスパイスの食品工場DX
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
生成AIのハルシネーションを防止 回答精度を高めるセマンティックレイヤーとは
-
2
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
3
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
4
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
5
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
6
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
7
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
8
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
-
9
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
10
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー