MSは「Microsoft Teams」を強化する考え 「Skype for Business」はどうなる?コラボツールの覇権を握るのは

Microsoftの「Skype」最新版では、コンシューマー向けにメッセージング機能を強化している。だがアナリストは、2017年に「Skype for Business」が同様の機能強化を実装する可能性は低いと予想する。

2017年07月20日 05時00分 公開
[Antone GonsalvesTechTarget]
Skype for Business Skype for Businessの公式Webページ《クリックで拡大》

 Microsoftはまだ「Skype for Business」の計画を詳しく発表していないが、このコミュニケーションソフトウェアのコンシューマー向けバージョンの中心となるのがメッセージングであることは明確にしている。

 2017年6月初旬、Microsoftはコンシューマー向けに「Skype」改良版の展開を開始した。これは、優れたメッセージング機能を備えるFacebookの「Facebook Messenger」、WhatsApp社の「WhatsApp」、Snapchat社の「Snapchat」といったライバルとの競争力を高めるためだ。

 Nemertes Researchでアナリストを務めるアーウィン・ラザー氏によれば、Skypeメッセージングの最新機能強化は、コミュニケーションソフトウェアにおいてチャットが占める大きな役割を示しているという。「RingCentral社が『RingCentral Glip』をデスクトップコラボレーションクライアントの基盤にしたように、Microsoftは『Microsoft Teams』とSkype for Businessでも同じ道をたどり、最終的にこれらを統合することになるだろう」と同氏は話す。

 Teamsは、メッセージングを中心とするMicrosoftのクラウドベースのコラボレーションアプリだ。実際、新しいSkypeはこのTeamsと同じバックエンドインフラを使用していると報じられている。ユニファイドコミュニケーション(UC)ベンダーのRingCentralは、チームコラボレーションとメッセージングプラットフォームのGlipを買収した2015年に、同様の統合を開始している。

 Teamsはまだ新しいので、しばらくは、Skype for Businessに取って代わることはないだろうと話すのは、UCアナリストのデイブ・ミヘルス氏だ。

 「Teamsは、Skype for Businessや『Microsoft Yammer』に置き換わることになるだろうが、数カ月前にリリースされたばかりなので、有意義な置き換えになると判断するのは早計だろう」と同氏は話す。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia マーケティング新着記事

news132.jpg

ハロウィーンの口コミ数はエイプリルフールやバレンタインを超える マーケ視点で押さえておくべきことは?
ホットリンクは、SNSの投稿データから、ハロウィーンに関する口コミを調査した。

news103.jpg

なぜ料理の失敗写真がパッケージに? クノールが展開する「ジレニアル世代」向けキャンペーンの真意
調味料ブランドのKnorr(クノール)は季節限定のホリデーマーケティングキャンペーン「#E...

news160.jpg

業界トップランナーが語る「イベントDX」 リアルもオンラインも、もっと変われる
コロナ禍を経て、イベントの在り方は大きく変わった。データを駆使してイベントの体験価...