陥りやすいライセンス超過
Office 365を少しでも安く導入するTips
「クラウド化により、ライセンスが不足がちになるが、本当の問題はライセンス超過にある」と指摘するライセンスアナリスト。Office 365のライセンス料金を少しでも安くするにはどうすればよいのか。
「Office 365」は、Officeツールや「Microsoft Exchange」「Microsoft SharePoint」を「Skype for Business」や「Yammer」などのコラボレーションサービスにリンクさせる新しいMicrosoftプラットフォームになりつつある。
Gartnerで調査部門のバイスプレジデントを務めるジェフリー・マン氏は、報告書「Office 365, G Suite or other cloud office initiatives primer for 2017」で次のように述べている。「クラウド版のOffice製品を導入すれば、コストを削減し従業員の効率を高める可能性がある。だがそれは、導入の理由と方法が適切であれば、の話だ」
実際、2022年までに70%の組織がクラウド版のOfficeツールを導入することになると業界関係者は予測している。
ソフトウェア資産管理を専門とするSnow Softwareのバイスプレジデント、マット・フィッシャー氏によると、Microsoftの多くのライセンスソリューションパートナーがOffice 365サブスクリプションの売り上げを伸ばしているという。
「最近、ある再販業者の2017年1~6月期のOffice 365の売り上げが、その前24カ月の売り上げを上回ったという。これはOffice 365のリリース以降初めてのことだ」
企業がクラウドに移行するにつれ、ソフトウェア資産管理が複雑になる可能性がある。大掛かりな導入は、IT部門によるコストの把握を難しくするとフィッシャー氏は話している。
ライセンス超過への警告
ITAM Reviewでライセンスアナリストを務めるリッチ・ギボン氏は次のように話す。「Office 365については口を酸っぱくして警告している。クラウド化により、ライセンスが不足がちになるが、本当の問題はライセンス超過にある」
ギボン氏いわく、オンラインアクセスを提供するExchange、SharePoint、「Office 365 ProPlus」のスタンドアロンライセンスを所持する企業が恐らく多い。だがMicrosoftは「Office 365 Enterprise E1」「同E3」「同E5」スイートも提供している。ここにライセンス超過が発生する可能性があるという。
「E1はローカルにインストールされないが、E3はインストールされる。企業はE3が必要で7000ユーザー分を購入しようと考えるかもしれないが、実際に必要なのは恐らく40%にすぎない。Exchangeだけが必要なユーザーもいれば、SharePointを必要としないユーザーもいる」
同氏いわく、この問題の責任の一部はMicrosoftの再販業者にもあるという。E3の方が販売しやすいのが、その理由だ。だが、Office 365のサブスクリプションの増加だけでは全てを説明できない。
「サトヤ・ナデラ氏がCEOに就任して以来、Microsoftは格段に実利的になった。ソフトウェアへの投資を顧客がより多く回収できることを基本的には望んでいる。自社製品を、一度も使用されないシェルフウェアにするのではなく、ユーザーに利用してもらいたいと考えている」
またMicrosoftが戦略転換を迫られているのは、Googleの「G Suite」のような競合相手がいることが大きな理由の1つかもしれない、とも付け加えた。
とはいえ、Office 365などのクラウドベースのサブスクリプションは管理が極めて難しいことをソフトウェア資産管理者は理解しておかなければならないと警告する。
「使用状況を追跡することが重要だ。『Microsoft Project』などの製品を一度購入すればライセンス作業が完了したのは過去の話で、今やサブスクリプションに毎年支払わなければならない時代だ」
クラウドのサブスクリプションは継続するため、ソフトウェア資産管理者は、従業員の役割が毎年変わるたびに、ソフトウェア使用状況がどのように変わるかを十分把握する必要がある。「従業員の役割と、必要とするツールを把握するのは組織の責任だ」とギボン氏は言う。
ある従業員が、Officeスイートの基本プランから始めるとしよう。
続きを読むには、[続きを読む]ボタンを押して
ください(PDFをダウンロードします)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Computer Weekly日本語版
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[ポールトゥウィン株式会社] 開発スピードと品質を両立、DONUTSが実践する「ハイブリッドなQA体制」の構築術 -
製品レビュー
[ポールトゥウィン株式会社] 開発スピードと品質は両立できる? DONUTSの「ジョブカン」に学ぶQA戦略 -
市場調査・トレンド
[レッドハット株式会社] 「プラットフォームエンジニアリング」調査レポート:利点・課題・未来像を詳説 -
市場調査・トレンド
[レッドハット株式会社] 生成AI活用のためのテクノロジー基盤、構築に際しての7つの検討事項とは? -
製品資料
[レッドハット株式会社] ビジネスの現場へのAI導入と活用、何から始めてどのように進めるべきか?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「RAGの利用」に関するアンケート
-
2
【漫画付き】ひとり情シス協会が明かす、RAG導入でしくじる企業「2つの共通点」
-
3
1200万円のSaaS導入を回避 スギ薬局「運用費10万円」のAIエージェント構築術
-
4
IT製品の導入に関するアンケート「PC&デバイス」編
-
5
年収700万超エンジニアに共通するスキルと「もっと勉強すべきだった分野」
-
6
IBM iのブラックボックス化を打破 資産継承と進化を実現する「IBM Bob」の実力
-
7
「完璧な設計」なのに3000万円溶けた AWSの失敗事例から学ぶ3つの教訓
-
8
「企業におけるAIの運用」に関するアンケート
-
9
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
10
「企業におけるAI導入検討度とIT投資優先度」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
2
バックアップは“取っているから大丈夫”なのか? ランサムウェア時代の備え方
-
3
ネットワーク遅延の原因、「パケットロス」の基礎知識と効果的な解決策
-
4
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
5
5分で分かる Microsoft 365のデータ損失に備えるためのバックアップの仕組み
-
6
AI活用を停滞させる「2:6:2の壁」を乗り越えるためのポイントとは?
-
7
ソフトウェア開発の属人化と手戻りをどう防ぐ? 速さと品質を両立させる方法
-
8
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
9
複雑な組織構造で一度は頓挫した電子化、東京女子医科大はどう全学展開したか
-
10
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー