Amazonの企業向け仮想アシスタントサービスでは、音声コマンドで「Amazon Echo」デバイスを使って、会議準備やアプリケーション操作の面倒な手間が省ける。
消費者に人気の仮想アシスタント技術が企業でも利用できるようになってきており、従業員の生産性やコラボレーションの向上につながることが期待されている。従業員が家で使い慣れた「Siri」や「Alexa」といった仮想アシスタントの導入により、企業は、オフィスの生産性向上や、会議の迅速な開始といった効果を得られそうだ。
Amazonは2017年11月末に、Alexa搭載デバイス「Amazon Echo」などをオフィスで利用できるサービス「Alexa for Business」を発表した。企業は新サービスにより、Echoデバイスを会議室に設置し、音声コマンドでビデオ会議機器を起動したり、会議にダイヤルインしたりできる。
「Alexaのような仮想アシスタントは、大幅にユーザーエクスペリエンスを向上させ、会議に参加する際の手間を省いてくれる」と、Frost & Sullivanのアナリスト、バイシュノ・スリニバサン氏は指摘する。
Alexa for Businessプラットフォームに接続されたパーソナルEchoデバイスは、ハンズフリーでの通話やメッセージング、会議のスケジューリング、To-Doリストの管理、SalesforceやConcurといったビジネスアプリケーション上の情報検索などに利用することもできる。
Alexa for Businessのような企業向け仮想アシスタントサービスが広く普及するには、セキュリティ上の懸念が克服されなければならない。
「AmazonなどのプロバイダーはCIOやITリーダーに、仮想アシスタントサービスがセキュリティを損なわないことを説いて伝道を行わなければならないだろう」。Gartnerのアナリスト、ワーナー・ゲルツ氏はそう語る。
スリニバサン氏は、企業はAlexa for Businessが、データを収集し、クラウド環境で共有することを懸念するかもしれないと見ている。Amazonはこうした懸念に対処し始めている。
特に、個人AlexaアカウントとホームEchoデバイスをビジネスアカウントに接続する場合の対処が進んでいる。
ゲルツ氏によると、アカウントはサンドボックスで使用される。そのため、ユーザーの個人情報は企業からは見えないという。また、接続されたアカウントは、企業の認証基準に従わなければならない。さらに、Alexa for Businessプラットフォームには管理の仕組みが組み込まれており、これによって共有デバイスのプロビジョニングと管理や、ユーザーとスキルの管理が行われる。
もう1つの重要課題は、Amazon Echoのような仮想アシスタントデバイスがユーザーとやりとりする中で、文脈に合った適切な情報を提供できるようにすることだと、スリニバサン氏は指摘する。
「こうしたデバイスは、文脈に即してカスタマイズされたユーザーエクスペリエンスを提供できる賢さを備えるように、訓練しなければならない」(スリニバサン氏)
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