企業向けコラボレーションサービス市場は依然として移り変わりが激しく、競争も盛んだ。選択肢が豊富になったことで、優れたサービスを見つけやすくはなった。しかし、それでも、購買意思決定者は複雑な展望を踏まえて選択する必要がある。
何らかの形でコラボレーションサービスを提供しているベンダーは少なくない。これらのサービスはしばしば特定のニーズを想定している。通常、大企業には中小企業よりも複雑なニーズがある。コラボレーションサービスはこうした多様なニーズに応え、大きなメリットと高いROI(投資対効果)を提供できるのだが、選択が的確かどうかは、大きな賭けであるといえる。
今日の企業向けコラボレーションサービス市場において、ベンダーはさまざまなサービスを提供する。企業向けコラボレーションサービス市場を調べるには、それらのサービスを全て検討するよりも、特定領域を深く掘り下げることから始めるのが賢明だ。コラボレーションサービスは新技術の登場とともに進化する流動的なサービス分野であり、何十年もの間、変化が比較的乏しかった固定電話回線時代の通信システムの世界とは異なることを、まずは認識する必要がある。
どのサービスを詳しく調べるかを決める前に、例えば自社のエンドユーザーにとって、コラボレーションサービスがどのような役割を果たすのかを見極める必要がある。そのためには、アプリケーションや事業の成果を見据えた上で、コラボレーションサービスがどうあるべきかを理解する必要がある。
このステップを踏まないIT担当者は、技術に精通した従業員や待ったなしの事業計画に取り組む従業員がクラウドを利用して、それぞれ各自に最適なアプリをダウンロードしてしまう無法地帯(Wild West)問題に直面することになる。多くの場合、それはIT担当者にとって望ましいものではなく、全社的なメリットが損なわれることになる。故に、会社全体をサポートできるベンダーに的を絞って調査するとよいだろう。
企業向けコラボレーションサービスのベンダーは多くの場合、会社の規模が小さく、サービス実績が少ない。あるいは、特定のサービス領域に特化している。そこでまず一番に、以下のようにサービスの基準を明確にする必要がある。
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