複雑さにめげない
直前に迫るWindows 10移行、検討すべき4つの要素は(1/2 ページ)
企業PCのWindows 10への移行に当たり、IT部門が検討する要素はたくさんある。本項ではその中でも4つの要素に絞って説明する。
ルイス・クラーク探検隊は、ルイジアナ買収で加えた新しい領土を調査するために米国を横断する際、サカガウィアという先住民女性の助けを必要とした。同様に、Windows 10への移行に備えるIT部門には何らかのガイダンスが必要になる。
IT部門が検討する要素はたくさんある。恐らく、Windows 7やWindows 8、またはそれ以前のバージョンのOSから移行することになるだろう。そして、インプレースアップグレードかクリーンインストールのどちらを実行するかを決めなければならない。
どちらにしても移行は複雑になる。そのため、間違った方向に進まないよう学ぶ必要がある。確実に目的地にたどり着くには、正しいガイドの助けがいる。そこで、移行に備えて最初に検討しておきたい4つの要素を紹介する。
Windows 10への移行はベースとなるバージョンによって異なるのか
Windows 10への移行は、移行前にユーザーが使用しているWindowsのバージョンによってプロセスが変わる。
Windows 7またはWindows 8を利用している場合、移行前に使用中のOSのユーザー登録を済ませ、最新の更新プログラムを全て適用しておかなければならない。全てを最新状態にして、Microsoft「Windows Update」を有効にしておけば、Windows 10へのアップグレードの準備は整っている。
Windows 10へ移行するデバイスには、OSを保持するために約3GBの空き容量が必要になる。インプレースアップグレードの場合、以前のバージョンのWindowsでユーザーが使用していたアーキテクチャとエディションがWindows 10に引き継がれる。例えば、64bitのWindows 7は64bitのWindows 10に移行され、Windows 7 Pro EditionはWindows 10 Pro Editionに移行される。現在と異なるエディションやアーキテクチャに移行する場合は、クリーンインストールを実行することになる。
Windows XPからWindows 10への移行はもう少し複雑になる。MicrosoftはWindows XPからWindows 10へのインプレースアップグレードをサポートしていない。そのため、クリーンインストールしか実行できない。このOS移行を行う際、IT部門は必ずハードウェアとアプリの互換性を検証しておく必要がある。XPは古いOSなので、このプロセスが特に重要だ。アプリの中には、マイナーアップデートが必要になるものがある。また、ライセンスの問題やインストールメディアが存在しないためにWindows 10で機能しないものもある。
Windows 10への移行時にネットワーク内の全アプリを把握するためには、「Microsoft Assessment & Planning(MAP)Toolkit」を利用できる。このツールキットはアプリの一覧を作成し、互換性の問題が生じる可能性のあるアプリを知らせる。
また、Windows 10はより新しいデバイスで動作するよう設計されているため、Windows XPを実行しているデバイスの多くはWindows 10に対応できない恐れがある。デバイスがWindows 10の最低ハードウェア要件を満たしているとしても、Windows 10を効率よく実行できるとは限らない。
インプレースアップグレードとクリーンインストールのどちらを実行するか
Windows 10への移行で重要になるのは、インプレースアップグレードとクリーンインストールのどちらを実行するかを決めることだ。
Windows 10のインプレースアップグレードのメリットは、ユーザーのアプリ、設定、ファイル、個人設定が新しいOSに引き継がれることにある。新しいインタフェースや新しい機能を除けば、非常にシームレスな移行になる。また、特殊なインストールメディアを必要としない。Windows 10のインプレースアップグレードは「Windows Update」または「Windows Update Assistant」を通じてのみ実行される。アプリやファイルにWindows 10との互換性がない場合、移行中にそれらが失われる恐れがあることが警告される。
ただし、インプレースアップグレードは常に利用できるわけではない。MicrosoftはWindows XPからの移行にはインプレースアップグレードをサポートしていない。また、Windows 10にアップグレードするデバイスには、新しいOSと既存の全てのファイルを保持できるだけのストレージ容量が必要になる。
注意が必要なのは、Windows 10のインプレースアップグレードによって引き継がれるのが適切な部分だけではなく不適切な部分も含まれることだ。以前のOSにレジストリの問題や不安定な動作があるとそれも引き継がれる。また、インプレースアップグレードの場合、アップグレード前に使用していたアーキテクチャとエディションを変更することができない。
クリーンインストールは、基本的に最初からのやり直しになる。全てがリセットされるため、以前のOSの問題点は引き継がれない。つまり、IT部門の仕事が増え、個人のデータや設定を失ったユーザーが行うべき調整も増える。IT部門は、Windows 10のインストーラーを含むブート可能なメディアを用いて、ユーザーが使用していたアプリを再インストールすることになる。
インプレースアップグレードとクリーンインストールのどちらを選んでも、途中で問題が起きる可能性は高い。そのため、移行前に古いOSとデータを適切にバックアップしておくことが肝要だ。
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