IT部門は、モバイル管理をエンドユーザーコンピューティング戦略に組み込みつつある。バイオメトリクス、AIといった技術の導入で、ID管理もこれまで以上に高度化できる。最近の調査が示す新時代のモバイル管理とは。
エンタープライズモビリティー革命は、かつて主張されていたものとは異なる様相を呈している。
モバイルファーストがもてはやされ、モバイルにばかり注目する企業も現れた。だが、そうした考え方は下火になり、今では統合エンドポイント管理(UEM)にシフトしてきている。ビジネスユーザーは相変わらずデスクトップを必要としており、IT部門はデスクトップを管理し続けている。
同様に、企業はモビリティー戦略における技術投資や、管理アプローチの優先順位も見直している。モバイルデバイス管理(MDM)がエンタープライズモビリティー管理(EMM)へと進化したように、一部の企業はEMMの先を目指し、高度な集中管理機能を提供する統合ワークスペースツール(「Citrix Cloud」や「VMware Workspace ONE」など)を導入している。
EMMはもはやベンダーから単体ツールとして提供されるのではなく、他の製品に組み込まれることが多くなっている。「Microsoft Office」モバイルアプリの管理のような重要機能がほとんどの主要製品で提供されるようになり、EMM市場ではツールの差別化要素が少なくなっている。
TechTargetが実施した「IT Priorities 2018 Survey」(2018年のIT優先度調査)は、スタンドアロンEMMがあまり重視されなくなっていることを示している。2017年調査では、回答者の44.4%が同年にEMMを展開することを計画していたが、2018年調査では、MDMまたはEMMを本年展開すると答えた回答者は22.3%にとどまる。
このデータは、多くのIT部門がモビリティー戦略の一環として、EMMを導入済みであることを示しているだけかもしれない。それでも、この割合の大幅な低下は、現在では、EMMに対するIT部門の全体的な注目度が低くなっていることを示唆していると思われる。
多くの企業のモビリティー戦略で新たな焦点となっているのが、アイデンティティー(ID)管理だ。
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