IDCの調査によると、ITインフラ製品への投資額は増加傾向にあり、パブリッククラウドへの支出額は2018年に最高額を更新したという。クラウドへの投資動向とネットワーク管理の技術トレンドについて解説する。
調査会社IDCが発表した最新の報告書「Worldwide Quarterly Cloud IT Infrastructure Tracker」によると、クラウドを含めたITインフラ製品への総支出額は2018年に10.9%増加し523億ドルに達する見込みだという。パブリッククラウドデータセンターの支出は最高額を更新した。IDCは、これが総支出のほぼ3分の2に当たり、年間成長率は11%を超えると報告している。
プライベートクラウドインフラ費用の中で、オンプレミスのプライベートクラウドが61%以上を占めるのに対し、オフプレミス(社外)のプライベートクラウドは13%だった。2018年のプライベートクラウドITインフラ製品への出費の成長率は9.1%に達する。
IDCは今後5年、オフプレミスのクラウドインフラの出費が年平均増加率10.8%で増加し、557億ドルに達すると予測する。クラウドインフラへの出費は、同じ年の従来型ITインフラへの出費を上回るとみられる。
クラウド分野では、イーサネットスイッチとコンピューティングプラットフォームが支出の大部分を占め、それぞれ20.9%と12.4%の増加が見込まれる。
報告書では、2018年のクラウド以外の従来型ITインフラ製品への出費は2%減少すると予測している。
IDCのエンタープライズストレージのリサーチディレクターを務めるナタリア・イェツコヴァ氏は「デジタルトランスフォーメーションの流れが広がることにより、全世界でクラウドベースの製品やサービスの導入が増加する。その結果、ITインフラ購入者の様相は絶えず変化することになる。SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、IaaS(Infrastructure as a Service)の各サービスは、『リフト&シフト』から新たなワークロードの登場まで、業務部門とIT部門の広範なニーズに対処している」と説明する。同氏は次のように続ける。
「これらのサービスを提供するために、サービスプロバイダーのITインフラへのニーズが着実に増加している。その結果、サービスプロバイダーのグループがコンピューティング、ストレージ、ネットワークの各製品の主要購入者となっている」
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