ITインフラへの投資は増加傾向、購入者は急成長するクラウドプロバイダー?デジタルトランスフォーメーションの広がりに対応

IDCの調査によると、ITインフラ製品への投資額は増加傾向にあり、パブリッククラウドへの支出額は2018年に最高額を更新したという。クラウドへの投資動向とネットワーク管理の技術トレンドについて解説する。

2018年06月14日 05時00分 公開
[Eamon McCarthy EarlsTechTarget]
画像 クラウドITインフラへの投資規模が拡大している

 調査会社IDCが発表した最新の報告書「Worldwide Quarterly Cloud IT Infrastructure Tracker」によると、クラウドを含めたITインフラ製品への総支出額は2018年に10.9%増加し523億ドルに達する見込みだという。パブリッククラウドデータセンターの支出は最高額を更新した。IDCは、これが総支出のほぼ3分の2に当たり、年間成長率は11%を超えると報告している。

 プライベートクラウドインフラ費用の中で、オンプレミスのプライベートクラウドが61%以上を占めるのに対し、オフプレミス(社外)のプライベートクラウドは13%だった。2018年のプライベートクラウドITインフラ製品への出費の成長率は9.1%に達する。

 IDCは今後5年、オフプレミスのクラウドインフラの出費が年平均増加率10.8%で増加し、557億ドルに達すると予測する。クラウドインフラへの出費は、同じ年の従来型ITインフラへの出費を上回るとみられる。

 クラウド分野では、イーサネットスイッチとコンピューティングプラットフォームが支出の大部分を占め、それぞれ20.9%と12.4%の増加が見込まれる。

 報告書では、2018年のクラウド以外の従来型ITインフラ製品への出費は2%減少すると予測している。

 IDCのエンタープライズストレージのリサーチディレクターを務めるナタリア・イェツコヴァ氏は「デジタルトランスフォーメーションの流れが広がることにより、全世界でクラウドベースの製品やサービスの導入が増加する。その結果、ITインフラ購入者の様相は絶えず変化することになる。SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、IaaS(Infrastructure as a Service)の各サービスは、『リフト&シフト』から新たなワークロードの登場まで、業務部門とIT部門の広範なニーズに対処している」と説明する。同氏は次のように続ける。

「これらのサービスを提供するために、サービスプロバイダーのITインフラへのニーズが着実に増加している。その結果、サービスプロバイダーのグループがコンピューティング、ストレージ、ネットワークの各製品の主要購入者となっている」

注目を集めるcPacket NetworksとMetaswitch Networks

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...

news159.jpg

SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。

news139.jpg

「Fortnite」を活用  朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...