企業のクラウド戦略は事業部門の成長をも左右する。Gartnerで研究主任を務めるダリル・プラマー氏が、優れたクラウド戦略を立案する必要性と、計画段階で避けるべきミスについて語った。
クラウドの利用は、デジタル企業に多くの機会をもたらし、事業の成長と拡大を可能にする。
『Gartner Symposium/ITxpo 2018』に登壇したプラマー氏は、次のように語った。「企業のIT機能と事業を強化できるかどうかは、クラウドへの力の入れ方に左右される。連携するベンダーが拡大や成長の準備を整えているかどうかを判断することも重要になる」
プラマー氏はクラウドコンピューティングが単なるテクノロジーではなく、サービスモデルであることを再認識するよう促した。「クラウドは事業に柔軟性をもたらす。テクノロジーの運用についてそれほど考えずして価値を創造できる」
「期待する成果をもたらすサービスモデルに移行する必要がある。必ずしもテクノロジーに頼る必要はない」(プラマー氏)
プラマー氏は企業クラウド戦略を、絶えず更新を繰り返すドキュメントだと説明した。このドキュメントには、企業のクラウドに対する簡潔な見解と、クラウドの企業での役割を盛り込む。クラウド導入の方針を示したり、ベンダーの選定方法についての判断に役立てたりするものではない。企業クラウド戦略は、クラウドに関する企業の考え方や長期的な計画の指針となるドキュメントだと同氏は話した。
企業が作り上げる事業戦略とその成果が、企業クラウド戦略の原動力になるとプラマー氏は強調する。「クラウド戦略は、企業の事業部門とIT部門が協力する取り組みとして構築するものだ。事業部門の業務を考慮していなければ、結局はやり直しになる」(プラマー氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
契約業務の効率化やコストの削減といった効果が期待できることから、多くの企業で「電子署名」の導入が進んでいる。一方で、訴訟問題へと発展した際に証拠として使えるのかといった疑問を抱き、導入を踏みとどまるケースもあるようだ。
半導体ベンダーBroadcomは仮想化ベンダーVMwareを買収してから、VMware製品の永久ライセンスを廃止した。その永久ライセンスを継続する非公認の方法とは。
システム基盤をオンプレミスで運用するか、データセンターやクラウドで運用するかは、業種によって大きく異なる。調査結果を基に、活用の実態を探るとともに、最適なクラウドサービスを考察する。
SaaSサービスが普及する一方、製品の多様化に伴い、さまざまな課題が発生している。特にベンダー側では、「商談につながるリードを獲得できない」という悩みを抱える企業が多いようだ。調査結果を基に、その実態と解決策を探る。
生成AIの活用が広がり、LLMやマルチモーダルAIの開発が進む中で、高性能なGPUの確保に問題を抱えている企業は少なくない。GPUのスペック不足を解消するためには、どうすればよいのか。有力な選択肢を紹介する。
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。