「BI」×「自然言語クエリ」のメリット【前編】
ビール大手がMicroStrategy製BIの社内普及に役立てた「自然言語クエリ」とは?
ビジネスインテリジェンス(BI)ツールに自然言語技術が搭載されていれば、従業員にとっての「使いやすさ」のハードルが大幅に下がる可能性がある。飲料大手Hijos de Riveraの事例から、その実力を探る。
ビジネスインテリジェンス(BI)ツールにおける自然言語クエリ機能には、ユーザーインタフェース(UI)を改善する一連の技術が含まれている。こうした技術のおかげでユーザーは、音声やテキストによる自然言語を使って、クエリの生成やデータの探索、洞察の獲得、洞察に基づく対処ができるようになる。
自然言語クエリ機能は人工知能(AI)技術を使って強化され、洞察の精度が改善する可能性がある。自然言語処理(NLP)技術を会話分析や感情分析などのバックエンドデータ分析に適用することも同様に、洞察の精度を向上させるだろう。会話分析は、顧客サービスや従業員間でのやりとりを評価するのに役立つ。感情分析は、ソーシャルメディアから利用者の意見をまとめるのに役立つ場合がある。
自然言語クエリ機能を使うと、次のようなメリットがある。
従業員にとってシンプルに使いやすくなる
スペインビールの「Estrella Galicia」(エストレージャ・ガリシア)を扱う大手飲料メーカーHijos de Rivera(イホス・デ・リベラ)は、MicroStrategyの同名BIツールを導入し、早くから自然言語クエリ機能を利用している。これは、第一線で働く従業員がBIツールを利用しやすくするためだ。
Hijos de RiveraのEstrella Galicia部門で最高デジタル責任者(CDO)を務めるJJ・デルガド氏は、新しい種類のクエリを簡単に追加できる自然言語生成(NLG)インタフェースの構築に取り組んでいる。
AI技術を分析に生かす拡張分析は「当社の状況を一変させると考えている」とデルガド氏は語る。Hijos de Riveraの従業員であるユーザーはMicroStrategyのシステムを利用することでビジネスに役立つ情報を浮かび上がらせ、音声アシスタントの「Amazon Alexa」に質問することで洞察を得ている。だがそれだけではない。NLG技術の実装を通じ「ユーザーは分析結果に関するインテリジェントな説明を読むことも可能だ」と同氏は説明する。同社は情報に直結するこうした手段を継続的に調査している。その結果「他に類を見ない迅速さが実現し、競争力が大幅に向上する」(同)。
「分析ツールからすぐに洞察を獲得できる従業員も多いが、複雑なグラフや可視化データの解釈に少し苦労する従業員もいるし、そのスキル自体がない従業員も多数存在する」。自らの経験を踏まえてこう話すのは、MicroStrategyで最高マーケティング責任者(CMO)を務めるマージ・ブレヤ氏だ。多くのユーザーには自身で答えを見つける時間がない。Amazon Alexaのような音声インタフェースによって、ユーザーは洞察を解釈しやすくなる。
ユーザーは自然言語クエリ機能を活用することで、自然な方法で質問を投げ掛けて答えを得られる。例えば、MicroStrategyが開発したNLP機能は、ユーザーが入力したテキストからダッシュボードを構築することが可能だ。同社はチャットbotやAmazon Alexaとの接続機能も追加している。
自然言語クエリ機能がもたらすメリットは使いやすさだけではない。後編では、分析の品質や精度にかかわるメリットについて考察する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
「BI」×「自然言語クエリ」のメリット
自然言語を使って質問形式でデータ分析ができる「自然言語クエリ」機能を搭載したビジネスインテリジェンス(BI)ツールが次々登場している。そのメリットはどこにあるか。使い勝手や分析精度への影響など、自然言語技術がもたらす価値について考察する。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「改正物流効率化法対策」徹底解説 総物流費を抑制するサプライチェーン戦略 -
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「サプライチェーン最適化」実践ガイド:効果的な意思決定を実現する秘訣とは? -
製品資料
[株式会社リンプレス] 非デジタル/IT人材を「自走するDX推進者」に変えるための育成ロードマップ -
市場調査・トレンド
[ワンアイルコンサルティング株式会社] AI時代の組織設計:「判断と責任」を人に残すための2つの原則とは? -
技術文書・技術解説
[ワンアイルコンサルティング株式会社] システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「AIバブル」は崩壊するのか? 熱狂の後に来る“尻拭い”と4つの防衛策
-
2
パナソニックが国内製造26拠点のERPを「SAP S/4HANA」に統一 アドオン7割削減
-
3
データを無断で暗号化し使用者に身代金を要求する詐欺に用いられるマルウェアとは?
-
4
「コピペ運用の限界」に直面するAI活用 7割超が“別画面”のまま使う理由は?
-
5
【お知らせ】「クラウドインフラに関するアンケート調査」結果リポート
-
6
守るべきは「開発者のフロー状態」 AIによる生産性改善の6施策
-
7
【お知らせ】 「データセンターの利用状況に関するアンケート調査」結果リポート
-
8
【お知らせ】「サーバ仮想化に関するアンケート調査」結果リポート
-
9
【お知らせ】「サーバ仮想化導入に関するアンケート調査」結果リポート
-
10
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
2
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
3
生成AIで文書活用を進めるには? 効率化と安全性をどう両立する
-
4
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
5
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
6
「Google Workspace」活用事例34選、先進の生成AIによる組織変革の全貌
-
7
「人員を増やす」という選択肢はない 情シスが負の連鎖から抜け出すには?
-
8
Linuxのスキルを証明する“激推し”の認定資格はこれだ
-
9
「問題が深刻化しやすいプロジェクト管理」から脱却する方法とは?
-
10
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー