大学の「VDI」に必要なこと【前編】
名門大学は13万人が利用する「VDI」をどのように構築したのか
仮想デスクトップインフラ(VDI)運用環境を構築したインディアナ大学。13万人のユーザーを支えるVDIの構築と運用の実態は、どのようなものか。
仮想デスクトップインフラ(VDI)の管理に困難が伴うことはしばしばある。大人数のエンドユーザー、リソースの変動、ライセンスの制約などの要因があると、IT部門の職務はさらに難しくなる可能性がある。
VDIを導入したインディアナ大学(Indiana University)のIT部門は、それらの要因に日々対処しなければならない。名門州立大学として知られる同校には9つのキャンパスがあり、13万人の学生と2万人の教職員が活動している。20万台のエンドポイントが任意の時間に無線LANに接続する。
Citrix Systemsの年次ユーザーカンファレンス「Citrix Synergy 2019」では、インディアナ大学で仮想化サービス部門のマネジャーを務めるステファニー・コックス氏が、VDIを中心とした大規模な仮想環境の運用に伴う課題について説明した。IT部門とエンドユーザー両方が利益を享受する手段として、「Citrix Virtual Apps」や「Citrix Virtual Desktops」など、Citrixの仮想デスクトップ管理ツールを使用した取り組みを語った。
エンドユーザーと管理者両方にメリットをもたらす
―― 大きなユーザー基盤で機能させるために、Citrix製品でどのようにVDIを構築したのでしょうか。
コックス氏 当校はもともと、コンピュータ研究所を拡張するためにCitrix製品を導入した。われわれのチームは当初、単純にデスクトップPCのイメージファイルを仮想化し、全員に提供しようと考えていた。この業務プロセス思うほどうまくいかず、長期に持続し得るものでもないと分かった。イメージファイルのサイズがあまりにも大きかったからだ。
仮想デスクトップは教員、職員、学生に提供することになる。そのため、イメージファイルをより小さく分割してエンドユーザーに提供できれば、コスト効率を高めることができ、かつ提供が簡単になる。仮想デスクトップを利用する可能性があるエンドユーザーは13万人に上る。これらのエンドユーザー全員が同時に仮想デスクトップを利用することはない。従って、VDI製品のライセンスをそれほど多く購入する必要はない。同時接続ライセンスは約2000件あれば十分だ。
当校のシステムは“中年”と呼べる段階にあり、盤石なものになっている。99%の稼働率と、89%を超えるエンドユーザー満足度を実現している。適切な規模のインフラを用意して、実際にエンドユーザーの信頼を築き、「これは頼りにできる」「いつでも使える」と思ってもらえるまでにはある程度時間がかかった。次のステップとして、システムの改善に取り組んだ。
当校の経営陣から、医療環境向けに安全性の高い環境を構築するように命じる指示が幾つかあった。例えば歯学部の運営は医学部が基になっており、HIPAA(米国医療保険の相互運用性と説明責任に関する法令)関連基準を満たすよう取り組まなければならない、といったことだ。
当校は複数のCitrix製品を使用している。負荷分散やセキュリティ対策のアプライアンス「Citrix NetScaler」を2台所有しており、企業内アプリケーションストア「Citrix StoreFront」も備えている。
後編では、インディアナ大学がVDIの運用負荷を軽減するために取った具体的な対策について、実際に運用しているCitrix製品とともに紹介する。
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大学の「VDI」に必要なこと
インディアナ大学が教職員と学生向けに仮想デスクトップインフラ(VDI)を構築した。同大学がVDIを構築・管理する上で直面した課題と、その解決策とは何か。VDIの構築を支援した担当者が明かす。
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