SalesforceがTableauを買収したことにより、Tableauユーザーがクラウドへの移行を迫られるのか、またTableauの進化のスピードが影響を受ける可能性があるのかは、まだ不明だ。
SalesforceのTableau買収に関する疑問は、既存のTableauユーザーにとってこの買収が何を意味するかであり、これはいまだに明確になっていない。
2019年6月10日に明らかになった157億ドルの買収は、両社の当事者にとってプラスのようだ。投資家はこれを好感し、Tableauの株価はこの日に急上昇、Salesforceは週の初めにわずかな上昇を示した。
BIソフトウェアベンダーであるTableauはもともと独立系だったが、Salesforce傘下となることによって安定性が高まった。一方、CRM(顧客関係管理)サービスの大手ベンダーであるSalesforceは、Tableauを獲得したことによって競合他社に対する地位を強化した。この買収は、GoogleによるBIソフトウェアベンダーLooker買収の合意からわずか数日後に実行された。
既存のTableauユーザーにとって両社の組み合わせが最終的に何を意味するのかは、依然として推測の域を出ない。「それは難しい質問だ」と、Athena IT Solutions創設者兼マネジングパートナーのリック・シャーマン氏は言う。同社はBIに関するコンサルティングを手掛ける。Salesforceはこの件に関してまだコメントしていない。
SAPは過去に買収でBusinessObjectsを取り込んだ。これは「SAPにとってはすばらしいことだったが、BusinessObjectsにとっては良くないことだった」とシャーマン氏は語る。「Tableauについても買収の効果を見極める必要がある。Tableauが独立性を維持できることを願っている」と同氏は続ける。
これまでのSalesforceによる買収では、買われた側の製品はどんどんSalesforceに取り込まれてきている。だが「Tableauの顧客の多くはSalesforceとTableauの両方のソフトウェアを別々に使用している」とシャーマン氏は指摘する。
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