垂直農法の企業は「エッジコンピューティング」で植物栽培をどう改善したのか「エッジコンピューティング」事例集【中編】

AeroFarmsはエッジコンピューティングを園芸に取り入れることで、室内環境を細かに監視し、植物栽培の生産性を飛躍的に高めた。どう実現したのか。

2019年10月02日 05時00分 公開
[Linda RosencranceTechTarget]
画像 垂直農法にエッジコンピューティングを取り入れたAeroFarmsの農場

 「垂直農法」を営むJust Greens(以下、AeroFarms)は、“人類に役立つ植物栽培”を使命に、自然資源の保護にも配慮して事業を展開している。垂直農法とは、植物や農産物を垂直に何層にも積み上げて栽培する手法だ。園芸にデータサイエンスを組み合わせ、一般的に室内で栽培する。

 2004年創立のAeroFarmsは、室内環境を厳しく管理し、通常の園芸で必要とする太陽光、土壌、農薬を用いることなく、茎の短い葉菜類やハーブを栽培している。同社の栽培方法は屋外で実施する従来型の農法よりも生産性が約390倍高く、水の消費量は約95%少ない。同社の共同創設者兼CMO(最高マーケティング責任者)を務めるマーク・オーシマ氏は「例えば、一般的に屋外ではベビーリーフが育つまでに30〜45日かかる。だが、当社はこれを12〜14日で育てている」と説明する。

植物の生育状態をセンサーで監視

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news085.png

35〜49歳の含有率が最も高いのは「mixi2」 ニールセン デジタルがソーシャルメディアの利用状況を発表
ニールセン デジタルはデジタルコンテンツ視聴率のレポートを基にソーシャルメディアの利...

news093.jpg

TikTokのトレンドに変化 なぜ「1分超え」動画が見られている?
Bufferのデータによると、TikTokでは最近、長めの動画が人気を集めている。

news136.png

アドビが「10種類のAIエージェント」を発表 顧客体験はどう変わる?
アドビの年次イベント「Adobe Summit 2025」が開催された。初日の基調講演では、アドビの...