医療業界にもAI技術の導入が進んでいる。医療機関の経営層は、ますます実用的になるAI技術の高い投資対効果に期待を寄せる。一方で従業員教育に課題を見出している。
ここ数年、医療業界では人工知能(AI)技術が急速に普及している。AI技術の普及は医療以外の分野にもよく見受けられる。例えば管理業務の効率を改善するためにAI技術を使用し、成果を挙げている企業は少なくない。製薬会社も医薬品開発にAI技術を役立てている。
薬剤給付管理(PBM:Pharmacy Benefit Manager、注1)を手掛けるOptumが2019年10月に発表した調査結果によると、医療機関によるAI技術の導入は2018年以降に急増し、医療機関はAI技術への投資が短期間で回収できることを期待しているという。
※注1:薬剤給付管理(PBM:Pharmacy Benefit Manager)は、米国の医療制度における、第三者機関による処方薬の適正な給付管理プログラムのこと。
この調査はOptumが医療業界のAI技術活用について実施している年次調査の2回目で、医療業界をリードするエグゼクティブ層500人を対象にしている。調査対象の業界には、大病院、医療保険会社、生命科学系企業などが含まれる。
調査結果によると、回答者の62%が「AI戦略を実践している」と答えている。これは2018年に実施した1回目の調査結果(回答者の33%)に比べ、約88%増加している。「この急増は、医療業界が素早くAI分野に取り組んでいることを表している」と語るのは、Optumでシニアバイスプレジデント兼エンタープライズ分析の最高執行責任者(COO)を務めるスティーブ・グリフィス氏だ。
医療機関は、AI技術の安全な適用方法を見いだし始めている。この調査に参加した企業の半数は、まずビジネスプロセスを自動化すると回答した。約3分の1の企業は、臨床で推奨すべきケアを個人に合わせてカスタマイズできるようにする取り組みに投資すると答えた。約3分の1の企業は、AI技術を活用した臨床研究や治療法の研究に投資する意向だ。医療業界でのAI技術導入は今後も増加が続くとグリフィス氏は予測する。「AIは現実的なものになり、人々の役に立つようになっている」(同氏)
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