2020年02月06日 08時00分 公開
特集/連載

Computer Weekly製品ガイドRPAによるデジタルトランスフォーメーションの先に見える懸念

ロボティックプロセスオートメーションを利用してデジタルトランスフォーメーションを推進する企業が増えている。この市場の進展について解説する。

[Cliff Saran,Computer Weekly]
iStock.com/iQoncept

 調査会社のForrester Researchは、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)を「人とソフトウェアシステムとのやりとりを模倣できるソフトウェアエージェント(bot)を配置する技術」と定義している。

 こうしたbotは予測可能な作業を実行し、人と連携して(アテンド型RPA)、あるいはほぼ自律的に(非アテンド型RPA)行動する。例えば非構造化データを読み込むなど、人工知能(AI)ベースの能力が加わったRPAも増えている。

システムインテグレーション

 RPAは異なるシステムを比較的簡単に連携させる手段を提供する。基盤となるITシステムが直接接続されていなくても、ビジネスプロセスが少なくとも表面上は完全につながっているように見せるため、RPAが導入されることもある。完全なEAI(エンタープライズアプリケーションインテグレーション)ほど緊密な連携はできないものの、Computer Economicsなどが実施した調査では、RPAへの投資は効果があり、従来型のEAIよりずっと早く費用対効果が期待できると報告されている。

市場の成長

 調査会社Gartnerの6月の報告によると、2018年のRPAソフトウェア市場は63.1%成長して8億4600万ドル(約905億円)規模となり、グローバルエンタープライズソフトウェア市場で最も急成長した。2019年のRPAソフトウェアの売り上げは13億ドル(約1390億円)に達するとGartnerは予想する。

 Forresterのアナリスト、JP・ガウドナー氏は「Forrester tech tide: AI, automation and robotics for customers and employees, Q2 2019」(顧客と従業員のためのAI、自動化、ロボティクス、2019年第2四半期)の報告書の中で、「RPAに投資し損なった企業は自動化のチャンスを逃している。反復的作業を自動化すれば、従業員の生産性を高められる」と指摘した。

 一方で同氏は、業界には誇大宣伝も多いと考えている。「技術が次から次へとこの市場に投入されており、この熱狂の中に飛び込みたい誘惑に駆られる。だが、自社の技術ポートフォリオ構築に当たっては慎重さが求められる。自社の具体的なビジネスニーズに応えられるソリューションや戦略に確実に投資しなければならない」とガウドナー氏は言う。

 GartnerはRPAの大手としてAutomation Anywhere、Blue Prism、UiPathの3社を挙げる。同社のRPA市場評価で最も興味深いのは、エンタープライズIT大手のIBM、Microsoft、SAP、Oracleが欠落している点だ。こうしたメガサプライヤーは向こう数年のうちにRPA事業を買収するか、既存のビジネスプロセス管理ポートフォリオにRPAを取り入れるとGartnerは予測する。

 IDCの調査ディレクター、ジョン・オーブライアン氏の最近のブログによると、Automation AnywhereとUiPathは積極的な顧客開拓プログラムと大規模なパートナーエコシステムの形成、無料版の提供、クラウドデリバリー、製品への無料アクセスに多額を注ぎ込み、プレゼンスの構築と拡大を図っている。

 「Blue Prismは間違いなく不意を突かれた。特にUiPathは、




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