米大統領選の前哨戦で集計トラブル 原因は投票アプリのテスト不足?わずか2カ月の開発期間

2020年2月3日のアイオワ州党員集会で、利用された投票数集計用アプリケーションで集計ミスが発生した。アプリケーションのテストが不足していたことが原因ではないかと複数の専門家は指摘する。

2020年03月06日 05時00分 公開
[Mike GleasonTechTarget]

 米大統領選挙の皮切りであり、その回の大統領選挙の動向を占うものとして注目を集めるのがアイオワ州党員集会だ。党員集会とは、立候補予定者ごとの代議員(自党の大統領選候補者を選出するための党大会に出席する州の代表者)の配分を決める集会を指す。

 2020年2月3日に実施された米民主党のアイオワ州党員集会は混乱に包まれた。前代未聞の集計トラブルが発生し、結果発表が大幅に遅れたためだ。これは投票数集計用のモバイルアプリケーションのテスト不足が原因だった可能性がある。この事件を受け、専門家は導入前のテストの重要性を改めて力説する。

 New York Timesの記事によると、アイオワ州民主党が開発を委託した投票数集計用アプリケーションの制作期間はわずか2カ月だという。一方党関係者は、アプリの不具合が原因であることを否定していると同紙は伝える。

 調査会社VDC Researchのエンタープライズモビリティ担当エグゼクティブバイスプレジデントであるデービッド・クレブス氏によれば、このアプリケーションについては当初からメディアが問題点を報じていた。プログラムの不備が原因でデータの一部しか集計できなかった可能性や、アプリを事前にダウンロードできず、インストールに苦戦した利用者がいる可能性があるという。

開発現場におけるテストツールの利用率

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