「DWH」(データウェアハウス)はどのように生まれたのか。なぜDWHが必要なのか。歴史を振り返りながら、DWHの存在意義を探る。
「DWH」(データウェアハウス)は特別な目的に使用するデータ保管システムで、大量のデータの取り込み、保存、処理を容易にするよう設計されている。1990年代に初めてDWHを設計するきっかけとなったのは、本番運用システムのパフォーマンスを向上させるために、レポート処理を別のシステムにオフロードしたことだった。
そのレポート処理システムが成熟するにつれ、ユーザー企業はこの新たなシステムを別の用途に利用できることに気付いた。このシステムを利用すれば、手が加えられていないデータそのものを実用的な洞察に変え、その洞察を業務担当者の適切な意思決定に使用できる。データを利用して効率を向上させる機会を、最前線の部門から経営陣に至るまで、あらゆるレベルの業務担当者に与えることができる。そして現在はその可能性が無限大に広がっている。
現在、データを利用するのは、分析業務担当者から作業現場で働くロボットまで多岐にわたる。分析業務担当者は日常の業務活動の中でDWHのデータを活用し、作業現場のロボットは自身の動作を改善するためにDWHにアクセスする。
DWHは「ビジネスインテリジェンス」(BI)の価値を向上させる。データの質と一貫性を高め、データの意味についてエンドユーザーの理解を深めることができる。データ駆動型の文化を育み、履歴インテリジェンスと予測機能を促進するといった特性があるためだ。
さまざまなDWHを評価するに当たっては、社内にどのような種類のデータがあるかを事前に理解しておくことが重要だ。DWHは、自社のニーズを満たす可能性のある選択肢の一つにすぎない。
BIへの関心の高まりを受けて、さまざまなベンダーがDWHを提供している。競争の激しいこの市場では、DWHを提供する全てのベンダーが、新製品のリリースや既存製品の強化を加速させている。
DWHベンダー各社は、自社製品のデータ統合、メタデータ管理、分析、データガバナンスの各機能を拡張する機能を頻繁にリリースしている。機械学習などの人工知能(AI)技術によって機能を強化するのが最近のトレンドだ。AI技術は、データの収集や準備、分析、業務上の洞察の共有について人の作業者を支援する。
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