宿泊施設のリストや旅行関連の補助製品を扱うHotelbedsは、全世界140の市場で6万社の旅行代理店と連携し、18万以上のホテルの顧客にサービスを提供している。
Hotelbedsが利用していたのはSaaSのAPI管理ソリューションだった。このサービスはリクエストごとに課金する料金体系だったため、Hotelbedsが2017年にTourico HolidaysとGTAを買収し、APIトラフィックが倍増したことで問題化した。
Hotelbedsは1日当たり140億回のAPI呼び出しを処理する必要がある。そのため、APIの作成サービスや一般的なサービス双方のコストを削減し、レガシートラフィックを処理できるAPI管理ソリューションへの移行が必要だった。
Hotelbedsは2018年を通じて13のAPI管理ソリューションを慎重に審査した結果、2019年3月にオープンソースのAPI管理ソリューション「Tyk」への取り組みを開始した。
Hotelbedsで製品管理部門の責任者を務めるカルロス・バウティスタ・サン・ミゲル氏によると、他のベンダーを上回るTykのメリットはそのライセンスモデルにあるという。Tykは、API呼び出し数やユーザー数ではなくデプロイ数に基づく課金体系を採用している。
「これまでのシステムでもHotelbedsとしては問題なく、目的は果たしていた。だが、その目的のために必要なコストは非常に高価だった。同時に、速度と効率の点でHotelbedsが期待するほどのパフォーマンスは得られていなかった」とTyk Technologiesの共同設立者兼CEOのマーティン・ブール氏は本誌のインタビューに答えて語った。
「Hotelbedsは世界最大のベッドデータベースを所持しており、同社が代理店に結果を返すのに許容できる遅延時間に極めて厳しいしきい値を設定している。同社は世界中に多くの代理店を擁している。中には非常に古いシステムを利用している保守的な代理店もあれば、最新のシステムを利用する代理店もある。そのため同社が保護、管理するエコシステムは実に幅広い。つまり同社は、本質的にAPIのAPIに相当する」
Tykを通じて利用可能なカスタマイズと詳細分析のレベルもHotelbedsにとってはメリットがあった。管理プラットフォームでネイティブに機能する広範なカスタムプラグインをHotelbedsが開発でき、事業部門にあった多くのデータサイロを結び付けることができたためだ。
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