今では2GBのメモリを実装した「Raspberry Pi 4」がわずか35ドル(約3700円)で手に入る。Raspberry Piは安価な回路基板のように思えるが、「Linux」と「Windows 10 IoT Core」を実行できる極めて汎用(はんよう)性の高いコンピュータだ。Raspberry Pi Foundationは2012年2月にRaspberry Piをリリースする際、コンピューティングの創造性を発揮するために使える空白のキャンバスを子供たちに与えたいと望んでいた。
「子供たちは初めてプログラムを作って何かを生み出し、達成感を得ることができるだろう」と、Raspberry Piの共同設立者ロバート・マリンズ氏は2013年に本誌のインタビューに答えて語っていた。
Raspberry Piでコーディングの楽しみを見つけた1人がアダルシュ・アンバティ氏だ。サンノゼ出身の15歳の学生(訳注)は、Raspberry Piをベースとする機器を数多く開発している。
訳注:日本の学校教育法では「生徒」(中学・高校生)に相当する年齢だが、海外の話でもあり本稿では「student」を便宜上「学生」(日本の学校教育法上は大学生のこと)とした。
コンピュータのプログラミングスキルを習得するのは恐らく難しい。だが、アンバティ氏によると、子供たちにプログラミングやハードウェアへの関心を持たせるためには、学校でプログラミングを教えるだけでなく無料のオンラインリソースやコーディングクラブが鍵になるという。
アンバティ氏が初めてRaspberry Piを使ってプログラミングしたのは中学校時代だ。「初めてプログラミングを経験したのは4年生だった。幸いにも、コンピュータサイエンスの初期教育を提供する学校に通っていた」と同氏は話す。同氏が最初に使ったプログラミング言語は「Scratch」だった。この言語は、子供たちのプログラミングの入門編として使われることが多い。
少数のシンプルなブロックを使ってグラフィックスキャラクターを動き回らせることができるのに驚いたとアンバティ氏は話す。同氏はScratchで数年プログラミングした後、「Python」を学び始めた。「Pythonで初めて作ったのは、皆と同じ『Hello, World!』プログラムだった。コンピュータが『Hello, World!』という言葉を吐き出すのを見たとき、実際にコンピュータと直接対話しているような感覚になった」
Raspberry Piを使ったきっかけを尋ねられたアンバティ氏は次のように答えた。
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