プログラミングは半世紀以上を経る中で、どのように変わってきたのか。プログラミングの高速化に追い付くために知っておくべき手段とは。
プログラミングは20世紀の半ばから半世紀以上を経る中で、さまざまな変化を遂げた。1950年代からどのように変わってきたのか。2023年のいま注目したい変化も含めて振り返ってみよう。
プログラミングにとって最大の変化は、活用場面がさまざまな分野に広がったことだ。いまや携帯電話や時計、自動車、家電製品までもがアプリケーションを搭載している。黒い背景に緑色の文字が浮かび上がるメインフレームアプリケーションのUI(ユーザーインタフェース)が主流だったのは、はるか昔だ。
1950年代に登場したメインフレームから1990年代に登場したOS「Windows」搭載の端末まで、アプリケーションはインストール先のコンピュータ内だけで実行するものだった。Webサイトやモバイル端末が普及した現代のアプリケーションは、さまざまなエンドポイント(端末)に分散している。
統合開発環境(IDE)の登場はプログラミングの効率を向上させることにつながった。開発者はソースコードの自動生成といった機能を使うことで、より重要性の高いプログラミングに時間を割けるようになった。IDEにはデバッグ(エラー修正)やコンパイル(ソースコードを実行可能ファイルに変換すること)など開発に必要な機能がまとめてあるため、開発者は個々のツールを使い分けなくてもよい。
AI(人工知能)技術を用いてテキストや画像などを自動生成する「生成AI」(ジェネレーティブAI)の登場により、プログラミングのプロセスは過去にないほど高速化している。開発者はAIベンダーOpenAIの「ChatGPT」をはじめとする生成AIツールを使い、週単位どころか日単位でアプリケーションを作成できるようになった。プログラミングが効率化することで雇用が減る懸念はあるが、逆に新しい雇用が増える可能性もある。
プログラマーを目指す人にとって、コンピュータサイエンスの学位取得が有効なのは確かだ。一方で、IT業界では独学で成功した人も珍しくない。独学の場合は、プログラミング関連の書籍の他、オンラインの学習コースやチュートリアル、初心者の質問に答えてくれるコミュニティーなどを活用するとよい。
第3回は、主流のプログラミング言語とその特徴を紹介する。
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