Slack導入を成功させる5つのポイント【前編】
Slack導入の成功企業になる「厳密なセキュリティ対策」だけではない条件とは?
Slackを導入しただけで仕事がはかどる、といったうまい話はない。セキュリティ対策は当然必要になるが、それだけでは不十分だ。では何をすればよいのか。導入を成功させるためのポイントを整理する。
Slack Technologiesのビジネスチャットツール「Slack」が世の中に登場して以来、Slackのユーザー企業だけでなく競合のビジネスチャットツールのユーザー企業にとっても「職場」の定義は変化した。Slackは「IBM Sametime」「Cisco Jabber」「Microsoft Skype for Business」といったユニファイドコミュニケーション(UC)アプリケーションの代替として人気を獲得した。持続性の高いチャンネル(話題単位の小グループ)、モバイルデバイス向けに最適化したアプリケーション、絵文字、アニメーションGIF、アプリケーション連携などを実現したことが主な理由だ。
企業にとってSlackの導入は、取り組めばすぐに成果が出るような単純なことではない。Slackの採用と活用に関して調査会社Metrigyが実施した調査結果や、同社がSlackを6年間使用した経験を基に、Slack導入を成功させる5つのポイントを前後編にわたって紹介する。
ポイント1.適切なコンプライアンス対策とセキュリティ対策を実施する
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「Slack」についておさらい
第一に、Slackをどんな形で導入するにしても自社のセキュリティ基準を満たす必要がある。Slackのユーザー企業が利用できるセキュリティ機能は契約プランによって異なる。無料プランは2段階認証のみが利用できる。有料の「Standard」プランと「Plus」プランはシングルサインオン(SSO)を利用できる他、リテンション(データの保存期間)ポリシーやデータ保存地域を選択する機能が利用できる。
大規模組織向けの「Enterprise Grid」プランは、Amazon Web Services(AWS)の暗号鍵管理サービス「AWS Key Management Service」を使ったエンドツーエンド暗号化(デバイス間の通信の暗号化)を実現できる他、エンタープライズモビリティー管理(EMM)を使ってモバイルデバイスからのデータアクセス制御ができる。Slack導入の際は、自社にとって適切なプランを選び、リスクや業界規制に見合ったセキュリティ管理機能やリテンション管理機能を必要に応じて実装しなければならない。
ポイント2.Slackを仕事のハブにする
Metrigyの調査「Workplace Collaboration: 2019-20」に参加した組織のうち、コミュニケーションツール導入で最も高い投資利益率(ROI)や生産性の向上を実現した組織の63%は、自組織が選定したコミュニケーションツールを「仕事のハブ」と見なしていた。つまりそのコミュニケーションツールが従業員同士のコミュニケーションの主要な場となり、外部のパートナー企業や顧客との間のコミュニケーション手段にもなっている。
コミュニケーションツールを仕事のハブと見なすことは、チームのワークスペースをプロジェクト管理やWeb会議、音声通話、CRM(顧客関係管理)、ファイル共有といった他のアプリケーションと連携させることを意味する。Slackが用意する「Workflow Builder」(ワークフロービルダー)というツールを利用すれば、エンドユーザー自身の手で、自分たちの業務に即した独自のワークフローを構築できる。
後編は3つ目から5つ目のポイントを紹介する。
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