複数のコミュニケーションツールを使い分けるにせよ、統一するにせよ、どちらにも運用管理の限界がある。IT部門と従業員で優先したいニーズが異なる中、ツールの利用方針をどう立てればよいのか。
前編「なぜコミュニケーションツールは統一できないのか 放置したら起きる“災厄”は」に続き、中編となる本稿は、コミュニケーションツールに関してIT部門とエンドユーザーが直面している課題を解説する。
大抵の企業は、ほとんどなし崩し的に複数のコミュニケーションツールを併用している。ガバナンスや管理コストの問題から、IT部門は「ツールは1種類に限定したい」と考えているが、現実は難しい。その理由は何なのか。
複数のシステムを使っていると、従業員からIT部門への要求が増えやすくなる。特に従業員が個人的な目的で一般消費者向けのアプリケーションを使い始めたときに、この問題は顕著になる。あるアプリケーションが他のアプリケーションとうまく連携しなかったり、そもそも機能が乏しかったり、新たなセキュリティリスクが生まれたり、といったことからトラブルが生じる場合もある。
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