サーバ向けプロセッサはさらに進化 Intelの第3世代、第4世代「Xeon」とは?IntelとAMDのサーバ向けプロセッサの動向【前編】

IntelとAMDのサーバ向けプロセッサは企業向けの製品に幅広く使われている。Intelが発表した新世代「Xeon」を詳しく見てみよう。

2021年08月27日 05時00分 公開
[Kurt MarkoTechTarget]

関連キーワード

Intel(インテル) | AMD | Xeon | サーバ


 IntelとAMD(Advanced Micro Devices)が競ってプロセッサの新たな計画を発表している。両社は2020年から2021年の間だけでもさまざまな新製品を打ち出している。今後のロードマップにある計画も豊富だ。

 Intelは2021年4月、サーバ向けプロセッサ「Xeon」の第3世代(開発コードネーム「Ice Lake」)を発表した。第3世代Xeonは、Intel製プロセッサの次世代アーキテクチャ「Sunny Cove」を採用している。Sunny Coveは、クライアントPC向けのプロセッサである「Core」の第10世代も採用したアーキテクチャだ。第3世代Xeonは、Intelの10ナノ製造プロセスの改良版である「10nm+」で製造している。

第3世代、第4世代Xeonの進化

 Sunny Coveのアーキテクチャにおいては、Intelは以下の改善を図った。

  • CPU間のデータ伝送をより高速にするインターコネクト「UPI」(Ultra Path Interconnect)の採用
  • 分岐予測など前処理の役割を担うフロントエンドの大容量化
  • メモリへのアクセスの遅延を抑える「TLB」(Translation Lookaside Buffer)の強化
  • ミッドレベルキャッシュ(MLC、L2キャッシュとも呼ばれる)の大容量化
  • 暗号化、圧縮、解凍処理の高速化
  • バスインタフェース「PCI Express 4.0」準拠のソケット搭載
  • メインメモリの暗号化機能「Total Memory Encryption」の搭載

 開発コードネーム「Sapphire Rapids」の次世代Xeonについても、Intelは計画を公表している。オンラインイベント「Architecture Day 2020」における同社の発表によれば、Sapphire Rapidsでは「DDR5」のメインメモリ、バスインタフェース「PCI Express 5.0」、CPUとメモリのインターコネクト「Compute Express Link 1.1」などが利用できるようになる。Sapphire Rapidsの製造開始は、2022年1〜3月期になる見込みだ。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia マーケティング新着記事

news132.jpg

ハロウィーンの口コミ数はエイプリルフールやバレンタインを超える マーケ視点で押さえておくべきことは?
ホットリンクは、SNSの投稿データから、ハロウィーンに関する口コミを調査した。

news103.jpg

なぜ料理の失敗写真がパッケージに? クノールが展開する「ジレニアル世代」向けキャンペーンの真意
調味料ブランドのKnorr(クノール)は季節限定のホリデーマーケティングキャンペーン「#E...

news160.jpg

業界トップランナーが語る「イベントDX」 リアルもオンラインも、もっと変われる
コロナ禍を経て、イベントの在り方は大きく変わった。データを駆使してイベントの体験価...