Windows 11の「タブレットモード廃止」はWindows 10からの移行の障壁になるか?「Windows 11」と「Windows 10」の10個の違い【後編】

Microsoftの新OS「Windows 11」はタッチ操作やゲーム機能を向上させ、PC操作の快適さを磨き上げた。仕事や遊びを問わない機能強化をアピールする同社の戦略は、企業やエンドユーザーに響くのか。

2021年10月20日 05時00分 公開
[Linda RosencranceTechTarget]

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 Microsoftの新OS「Windows 11」は、前バージョンの「Windows 10」とは幾つかの点で異なる。具体的に何が違うのか。Windows 11とWindows 10の主要な違い10個のうち、中編「Androidのヘビーユーザーは脱『Windows 10』からの『Windows 11』移行を熱望?」はWindows 11の目玉機能「スナップレイアウト」を中心に紹介した。後編となる本稿は、タッチ操作やゲーム機能など、残る4個の違いを取り上げる。

7.「タブレットモード」廃止

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 Windows 10は、PCをタブレットとして使うときに画面のタッチ操作をしやすくするタブレットモードを備えていた。MicrosoftはWindows 11でタブレットモードを廃止。最初から画面をタッチ操作に最適化させ、タブレットに匹敵する使いやすさを追求している。タッチ操作によって、ウィンドウのサイズ変更や移動も簡単にできるようにした。

8.「仮想デスクトップ」が強化

 MicrosoftはWindows 10から、複数の仮想的な「デスクトップ」を作り、並行して作業できる仮想デスクトップ機能を用意している。タスクビューのアイコンにカーソルを合わせると、小さなプレビュー画面にサムネイルが表示され、使いたい仮想デスクトップに素早く切り替えることができる。MicrosoftはWindows 11で、仮想デスクトップごとに背景を設定できるようにするなど、仮想デスクトップ機能を一部強化した。

9.ゲームが快適に

 Windows 11は、ゲーム機能も進化させている。新しいゲーム機能の一つ「DirectStorage」は、ゲーム時のデータ処理を高速化し、快適なゲーム体験を追求する。Microsoftによると、DirectStorageはWindows 10でも利用できるようになる。Windows 11はハイダイナミックレンジ(HDR)イメージ技術を採用し、色彩豊かなゲーム画面の描画を実現する。

10.動作の高速化

 生体情報を使ったログイン機能「Windows Hello」やWeb閲覧、スリープモードからの復帰など、Windows 11はさまざまな機能の動作を高速化させた。更新プログラムの大きさも縮小し、インストールが完了するまでの時間が短くなる。Windows 11は消費電力を抑え、ノートPCのバッテリー駆動時間を延ばすことに貢献するという。

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