Appleによると、「iPhone」の売り上げは大きく伸びている。だが世界のスマートフォン市場は出荷が落ち込み、活気を失っている。その背景とは。
2021年10月、Appleは同社の2021年会計年度第4四半期(2021年7月〜9月)の業績を発表した。スマートフォン「iPhone」シリーズのラインアップに、「iPhone 12」と同様に5G(第5世代移動通信システム)による通信が可能な「iPhone 13」が加わったことが寄与し、業績は好調だった。だが世界のスマートフォン市場が一律にそうした成功を収めたわけではない。
Appleの報告によると、同社の2021年会計年度第4四半期で、iPhoneシリーズの売上高は前年同期比47%増の388億6800万ドルとなった。過去12カ月のiPhoneシリーズの売上高は1919億7300万ドルで、前年同期と比べて39%増えた。
調査会社Informa Tech(Omdiaの名称で事業展開)によると、2021年第3四半期(2021年7月〜9月)の世界のスマートフォン市場は、出荷台数が前年同期比で11.1%縮小して3億1770万台となった。2020年同期の出荷台数は3億5740万台だった。スマートフォン市場は過去12カ月にわたって前年同期比で成長が続いてきたが、半導体関連部品が品薄になるというサプライチェーンの問題で減速した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響は2021年にも続いており、それが市場に影響を及ぼした。
「4四半期にわたって前年同期比で成長を続けてきたスマートフォン市場が、2021年第3四半期に勢いを失った」。Omdiaのプリンシパルアナリスト、ゲリット・シュネマン氏はそう解説する。AppleはiPhone 13を計画通りに出荷できたにもかかわらず、スマートフォン市場全体の出荷台数が2020年第3四半期と比べて減少する事態は防げなかったとシュネマン氏は指摘。「パンデミック(世界的大流行)とサプライチェーンの問題が相互に影響を及ぼした」と分析する。
後編は、スマートフォンベンダー各社の出荷台数の増減を詳しく紹介する。
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