「Amazon DevOps Guru for RDS」「AWS DMS Fleet Advisor」は、データベースの管理と移行を支援するAWSサービスだ。これらのサービスは何に役立つのか。
Amazon Web Services(AWS)は2021年12月に、組織がクラウドデータベースの管理と運用をしやすくするための幾つかのアップデートを実施した。前編「『Amazon RDS Custom』『Amazon DynamoDB』を便利にする“あの機能”とは」に引き続き、そのアップデート内容を詳しく説明する。
アップデート内容の中には「Amazon DevOps Guru for RDS」という新サービスの登場がある。Amazon DevOps Guru for RDSは「Amazon Aurora」をはじめとする、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)を利用可能なAWSのクラウドデータベースでデータベースを構築したり、可用性を向上させたりするための機械学習機能を提供する。
AWSの機械学習部門のバイスプレジデントを務めるスワミ・シヴァスブラマニアン氏は、Amazon DevOps Guru for RDSを提供する目的について「データベースの問題をIT管理者に警告し、その問題を解決するために必要なマニュアルを提供できるようにすることだ」と述べる。シヴァスブラマニアン氏によると、Amazon DevOps Guru for RDSは単にデータベースのデータの読み書き速度の低下に関係する問題を検出するだけでなく、問題の原因を説明する。そして複雑な問題を解決するための修正方法を案内するという。
シヴァスブラマニアン氏によると、Amazon DevOps Guru for RDSは、AWSサービスの運用データを基に学習した機械学習モデルを搭載している。リソースの競合や最適化されていないデータクエリなど、データベースが抱える潜在的な問題を自動的に特定し、分析できる。
アプリケーションに合わせて、RDBMSの設定を変更することは珍しくない。AWSがAmazon RDS Customで目指すのは、ユーザー企業がRDBMSに加えた変更内容を、クラウドサービスに移行しても利用できるようにすることだという。
シヴァスブラマニアン氏は基調講演の中で、新しく提供開始した「AWS Database Migration Service Fleet Advisor」(AWS DMS Fleet Advisor)のプレビュー版を紹介した。AWS DMS Fleet Advisorは、オンプレミスインフラからクラウドサービスへのデータベース移行支援サービス「AWS Database Migration Service」(AWS DMS)の新機能だ。
これまでのAWS DMSは、一度に移行できるデータベースは1種類のみだった。AWS DMS Fleet Advisorは、ユーザー企業が複数の種類のデータベース群を移行させる際の移行計画立案を支援したり、移行作業の一部を自動化したりする。シヴァスブラマニアン氏は「これによりデータインフラのモダナイゼーション(最新化)が非常に容易になる」と述べる。
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