AWSはクラウドデータベースの強化や拡充を進めている。「Amazon RDS Custom」「Amazon DynamoDB」を便利にする機能と、同社がクラウドデータベースを充実させる狙いを説明する。
クラウドベンダーのAmazon Web Services(AWS)は2021年12月、組織がクラウドデータベースの管理と運用をしやすくするためのアップデートを実施した。このニュースは、AWSが2021年11月後半から12月にかけてラスベガスで開催したカンファレンス「AWS re:Invent」の基調講演で、同社の機械学習部門のバイスプレジデントを務めるスワミ・シヴァスブラマニアン氏が伝えた。
データベース管理システム(DBMS)の構成や設定をカスタマイズ可能なクラウドデータベース「Amazon RDS Custom」は当初、Oracleのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)「Oracle Database」のみで利用できた。今回の発表で、MicrosoftのRDBMS「SQL Server」を新たに利用可能にし、組織がデータベースの構築と拡張をよりしやすくした。
クラウドNoSQL(NoSQL:RDBMS以外のDBMS)の「Amazon DynamoDB」には、「Amazon DynamoDB Standard-Infrequent Access」(Standard-IA)という、アクセス頻度の低いデータ用のテーブルクラス(DynamoDBのテーブル設定)を追加した。IT調査会社dbinsightのアナリストであるトニー・べーア氏は「Amazon DynamoDBの新しいテーブルクラスは、ユーザー企業がコストを節約するのに役立つ」と述べる。
AWSがクラウドデータベースの全体的な方向性を示したことは「クラウドサービスのデータ管理におけるAWSの着実な前進を意味する」と、IT調査会社Gartnerのアナリスト、シド・ナグ氏は言う。AWSはデータベースのPaaS(Platform as a Service)ベンダーとしての地位を拡大・強化しているとナグ氏は指摘。「AWSにとって最も急成長している市場が、この分野であることが明らかになった」と述べる。
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