「Amazon RDS Custom」「Amazon DynamoDB」を便利にする“あの機能”とは充実するAWSのクラウドデータベース【前編】

AWSはクラウドデータベースの強化や拡充を進めている。「Amazon RDS Custom」「Amazon DynamoDB」を便利にする機能と、同社がクラウドデータベースを充実させる狙いを説明する。

2022年02月09日 05時00分 公開
[Sean Michael KernerTechTarget]

関連キーワード

Amazon Web Services | データベース | RDBMS


 クラウドベンダーのAmazon Web Services(AWS)は2021年12月、組織がクラウドデータベースの管理と運用をしやすくするためのアップデートを実施した。このニュースは、AWSが2021年11月後半から12月にかけてラスベガスで開催したカンファレンス「AWS re:Invent」の基調講演で、同社の機械学習部門のバイスプレジデントを務めるスワミ・シヴァスブラマニアン氏が伝えた。

「Amazon RDS Custom」「Amazon DynamoDB」の便利機能 何が可能になるのか

 データベース管理システム(DBMS)の構成や設定をカスタマイズ可能なクラウドデータベース「Amazon RDS Custom」は当初、Oracleのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)「Oracle Database」のみで利用できた。今回の発表で、MicrosoftのRDBMS「SQL Server」を新たに利用可能にし、組織がデータベースの構築と拡張をよりしやすくした。

 クラウドNoSQL(NoSQL:RDBMS以外のDBMS)の「Amazon DynamoDB」には、「Amazon DynamoDB Standard-Infrequent Access」(Standard-IA)という、アクセス頻度の低いデータ用のテーブルクラス(DynamoDBのテーブル設定)を追加した。IT調査会社dbinsightのアナリストであるトニー・べーア氏は「Amazon DynamoDBの新しいテーブルクラスは、ユーザー企業がコストを節約するのに役立つ」と述べる。

AWSにおけるデータベースサービスの立ち位置

 AWSがクラウドデータベースの全体的な方向性を示したことは「クラウドサービスのデータ管理におけるAWSの着実な前進を意味する」と、IT調査会社Gartnerのアナリスト、シド・ナグ氏は言う。AWSはデータベースのPaaS(Platform as a Service)ベンダーとしての地位を拡大・強化しているとナグ氏は指摘。「AWSにとって最も急成長している市場が、この分野であることが明らかになった」と述べる。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...

news159.jpg

SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。

news139.jpg

「Fortnite」を活用  朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...