LenovoはArmアーキテクチャベースのビジネス向けノートPC「ThinkPad X13s」を投入する。ハイブリッドワークを想定して設計したというThinkPad X13sの特徴とは。
Lenovoは2022年2月28日(中央ヨーロッパ時間)、ビジネス向けノートPC「ThinkPad X13」シリーズから、Armアーキテクチャ(Armが設計するプロセッサのアーキテクチャ)を採用した「ThinkPad X13s」(写真)を発表した。2022年5月に発売する。価格は1399ユーロ(約19万円)から。
ThinkPad X13sは、QualcommのSoC(統合型プロセッサ)「Snapdragon 8cx Gen 3」を搭載。筐体(きょうたい)の薄型化や軽量化を図りながら、Web会議といったシーンを想定し、映像や音声の高速処理を追求している。オフィス出勤とテレワークを組み合わせた「ハイブリッドワーク」を取り入れている企業に売り込む。
Lenovoは、ThinkPad X13sの筐体(きょうたい)の重さを1.06キロに抑えた。ArmアーキテクチャのSoC「Apple M1 Chip」(M1)搭載のApple「MacBook Air」(重さ1.29キロ)をはじめとした他社製品よりやや軽くした。他にはMicrosoftのセキュリティプロセッサ「Pluton」を内蔵し、攻撃を受けても機密情報の流出を防ぐ「防御力」を強化。OSには「Windows 11」を搭載する。
ThinkPad X13sは、バッテリー持続時間は最大28時間。移動中にも電池切れを気にせずに操作できるようにした。13.3型ディスプレイや500万ピクセルのカメラ、ノイズ抑制マイクも備え、Web会議のときの使いやすさ向上を図っている。ネットワーク接続の規格は「Wi-Fi 6」(IEEE 802.11ax)や「5G」(第5世代移動通信システム)に準拠。
LenovoはThinkPad X13sに、環境に配慮した素材を採用している。カバーの素材にはリサイクルしやすいマグネシウムを90%使用し、プリント基板やバッテリーフレームには生分解性プラスチックを97%使用。パッケージには古い段ボールを再利用した。
最近、ArmアーキテクチャのPCが注目を集めている。それを受け、MicrosoftやBox、Dropboxといったファイル同期サービスベンダーは、自社サービスをM1搭載のAppleデバイスとArmアーキテクチャ版のWindowsデバイスで利用できるようにした。Armアーキテクチャの採用は、Appleが先駆けて力を入れている。ただし今回のThinkPad X13sのように、Windowsデバイスのベンダーも追随している。調査会社CCS Insightのアナリスト、ウェイン・ラム氏は「Armアーキテクチャ版のWindowsデバイスは開発が活発だ」とみる。
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