大容量の動画データを保存する場合、どのようなストレージが理想的なのか。動画データの保管において注意すべき点を踏まえつつ、検討すべきストレージのメリットとデメリットを考える。
動画撮影用のカメラはさまざまな場所で使用されている。そのカメラが撮影したデータがどこでどのように保存されるのか、理解している人はどれだけいるだろうか。特に今後、企業が動画データを扱う動きは広がると考えられる。企業は動画データの適切な保管方法を知っておく必要がある。
ITコンサルティング会社Info-Tech Research Groupでインフラチームのディレクターを務めるジョン・アナンド氏は「ストレージ運用の悩みを最小限に抑えるには、自社の目的に合ったストレージを選択すべきだ」と語る。動画をはじめとした大容量のデータを保管する際、幾つかの保管方法が候補になる。テープはその一つだ。
テープには動画データを保管するストレージとしての幾つかの利点がある。ストレージソフトウェアベンダーScalityの最高製品責任者(CPO)であるポール・スペシアー氏は「テープはドライブからカートリッジを取り外して管理することができるので、個々の動画データの管理がしやすい」と述べる。容量単価の点でも、テープは他のストレージよりも低コストになる傾向があると同氏は説明する。
長期的にみるとテープの管理コストが増加する可能性のある点には注意が必要だ。特に、動画監視やデータを長期保存する場合がこれに当てはまる。「データの信頼性を保つためには、定期的なデータの確認や、新しいテープシステムへのデータ移行が必要になり、それが管理コストになる」とスペシアー氏は語る。
テープを導入する場合は物理的なスペースに考慮しなければならない。「物理的なスペースが限られている場合、テープはデータの長期保存用のストレージとして理想的だと言えないことがある」とスペシアー氏は指摘する。データの信頼性を高めるためには複数のカートリッジにデータをコピーする必要があり、その分のスペースを必要とするからだ。
コピーを作成する場合は、スペースだけではなく追加的なコストもかかる。「企業はデータのコピーを作成することで、テープのコスト面の利点をつぶしてしまうこともある」とスペシアー氏は言う。
テープはIBM、Hewlett Packard Enterprise(HPE)、Quantumなどさまざまなハードウェアベンダーが提供している。
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