VMwareは、市場で勢いを増すRed HatやNutanixなどの競合ベンダーについてどのように考えているのか。VMwareのCEO、ラグー・ラグラム氏に聞いた。
仮想化ベンダーVMware(ヴイエムウェア)のCEO、ラグー・ラグラム氏は、米TechTargetの取材に応じた。半導体ベンダーBroadcomによる買収後の事業戦略や、競合他社の動向を踏まえたVMwareの戦略に関するラグラム氏の発言を取り上げる。
―― コンテナオーケストレーター「Kubernetes」のディストリビューション(配布用パッケージ)として、VMwareの「VMware Tanzu」は、Red Hatによる「Red Hat OpenShift」と比べて、まだ普及度では見劣りするという見方があります。この点をどのように考えますか。
ラグラム氏 VMware Tanzuの強みは、Kubernetesクラスタ管理製品の「VMware Tanzu Mission Control」など、豊富な製品群を有していることだ。開発・実行環境の「VMware Tanzu Application Platform」は、開発者がソースコードを本番環境に投入する速度を上げ、DevSecOps(開発、運用、セキュリティの融合)を効果的に実現するのに役立つ。VMware Tanzu Application Platformは2022年に登場したばかりの新製品なので、ユーザー企業がまだ少ないのは確かだ。
―― Red Hatと、仮想化やHCI(ハイパーコンバージドインフラ)を手掛けるNutanixは、クラウド関連製品を提供するために継続的に協業しています。競合他社の動向がVMwareのユーザー企業に及ぼす影響を聞かせてください。
ラグラム氏 競争が激しい仮想化市場では、Nutanixのような競合会社の1社が何か大きな出来事を起こせば、それを見て「VMware製品のユーザー企業になるべきではなかった」と考えるユーザー企業が少なからず現れるのが常だ。現実にはユーザー企業はもっと長期的な選択をする。当社製品のユーザー企業は、当社の実績と当社製品の優位性を認めている。
第5回は、アジア太平洋地域における、今後のVMwareの市場戦略をラグラム氏が語る。
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