コーディング不要のIT職「スクラムマスター」「プロダクトオーナー」が備えるべきスキルとは?コーディングスキルがいらないIT職8選【第1回】

コーディングスキルを必要としないIT職の例が「スクラムマスター」と「プロダクトオーナー」だ。こうしたIT職は、どのような役割を持ち、どのようなスキルを持つべきかを解説する。

2022年11月25日 10時00分 公開
[Carolyn HeinzeTechTarget]

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 IT業界には「ほとんどのIT職にプログラミングスキルが必要だ」という神話がはびこっている。プロジェクトを結実させるには、ソースコードを書けるだけでは不十分だ。それ以外の広範囲にわたるスキルや才能が必要となる。

 プログラマーを筆頭に、大半のIT職には、

  • 問題解決への意欲
  • 変化し続ける状況下で素早く行動できる能力

が欠かせない。本連載が紹介する8つのIT職は、この両方を要する一方で、コーディングスキルを必要としない。

IT職1.スクラムマスター

 「スクラム」は、開発チームのメンバーに役割やタスクを割り振り、メンバー同士の連携を取りながらプロジェクトを進める開発手法だ。スクラムチームにおける調整役を「スクラムマスター」と呼ぶ。スクラムマスターの役割は以下の通りだ。

  • スクラムチームを軌道に乗せ、適切な方向に導く
  • 「プロダクトオーナー」(後述)を補助する
  • プロジェクトを通じてチームメンバーを導く
  • トラブルに介入して解決を図る

 スクラムマスターは、小規模な変更を短期間のうちに繰り返す開発手法「アジャイル」と、スクラムに精通していなければならない。アジャイルやスクラムの知識を証明するための認定資格が、スクラムマスターとして働くために必要になる場合がある。優れたスクラムマスターの必須スキルとして、強力なリーダーシップや、同僚のやる気を引き出す能力などが挙げられる。

IT職2.プロダクトオーナー

 プロダクトオーナーの主な役割はソフトウェア開発プロセスの管理だ。具体的には以下がある。

  • 顧客のニーズを収集して分析した後、そのニーズに応えるソフトウェアを開発する
  • ニーズの分析結果に基づいて、経営幹部にソフトウェアのアイデアをプレゼンテーションする方法を理解する
  • ソフトウェアの設計と開発を監督する
  • 未処理のタスクに優先順位を付ける
  • トレンドやビジネス環境に基づいて、目標とタスクを調整する

 プロダクトオーナーはアジャイルとスクラムに加えて「ユーザー中心設計」(エンドユーザーの行動に基づくソフトウェア設計)に精通していなければならない。リーダーシップと、素早く問題を解決する力も不可欠だ。


 第2回は、3つ目と4つ目のIT職を紹介する。

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