コーディングスキルを必要としないIT職の例が「スクラムマスター」と「プロダクトオーナー」だ。こうしたIT職は、どのような役割を持ち、どのようなスキルを持つべきかを解説する。
IT業界には「ほとんどのIT職にプログラミングスキルが必要だ」という神話がはびこっている。プロジェクトを結実させるには、ソースコードを書けるだけでは不十分だ。それ以外の広範囲にわたるスキルや才能が必要となる。
プログラマーを筆頭に、大半のIT職には、
が欠かせない。本連載が紹介する8つのIT職は、この両方を要する一方で、コーディングスキルを必要としない。
「スクラム」は、開発チームのメンバーに役割やタスクを割り振り、メンバー同士の連携を取りながらプロジェクトを進める開発手法だ。スクラムチームにおける調整役を「スクラムマスター」と呼ぶ。スクラムマスターの役割は以下の通りだ。
スクラムマスターは、小規模な変更を短期間のうちに繰り返す開発手法「アジャイル」と、スクラムに精通していなければならない。アジャイルやスクラムの知識を証明するための認定資格が、スクラムマスターとして働くために必要になる場合がある。優れたスクラムマスターの必須スキルとして、強力なリーダーシップや、同僚のやる気を引き出す能力などが挙げられる。
プロダクトオーナーの主な役割はソフトウェア開発プロセスの管理だ。具体的には以下がある。
プロダクトオーナーはアジャイルとスクラムに加えて「ユーザー中心設計」(エンドユーザーの行動に基づくソフトウェア設計)に精通していなければならない。リーダーシップと、素早く問題を解決する力も不可欠だ。
第2回は、3つ目と4つ目のIT職を紹介する。
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