VMwareのハイパーバイザー「ESXi」を使い続ける場合、考慮すべきなのがBroadcomによるVMware買収だ。それはなぜか。特に注視すべきこととは。
2022年10月に、VMwareはハイパーバイザー「ESXi」のバージョン6.5と6.7の一般サポート(ジェネラルサポート)を終了した。同社はESXiのユーザー企業に対して、バージョン7.0へのアップグレードを推奨している。NutanixやMicrosoftなど、他ベンダーのハイパーバイザーへの乗り換えを検討するユーザー企業もある。
半導体ベンダーのBroadcomによるVMwareの買収合意は、ユーザー企業のESXiのアップデートを迷わせる要因となっている。買収は2023年10月までに完了する見込みだ。
調査会社IDCのリサーチディレクターであるゲイリー・チェン氏は、BroadcomがVMwareのビジネスの要である仮想化部門を売却したり、ハイパーバイザーへの開発投資を制限したりするとは考えていない。ただしこの買収によってVMwareが、永続ライセンスからサブスクリプションへと、ライセンスモデルの移行をさらに推し進める可能性がある。その結果、ユーザー企業のコスト負担が大きくなることをチェン氏は懸念している。
「サブスクリプションと永続ライセンスのコストを直接比較することは難しい」とチェン氏は説明する。同氏によると、永続ライセンスに慣れているユーザー企業は、業務を混乱させる可能性があるキャパシティープランニング(ITリソース調達やシステム増強・再配置の計画作成)や、購入計画をやり直したくないと考える場合がある。
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