「ESXi」の旧バージョンのサポート終了を機に、別のハイパーバイザーへの移行を検討する場合、どのような選択肢があるのか。主要な移行先の候補を説明する。
VMwareのハイパーバイザー「ESXi」のバージョン6.5と6.7が、2022年10月15日に一般サポート(ジェネラルサポート)終了を迎えた。ESXiは、同社のサーバ仮想化製品群「vSphere」を構成する製品の一つだ。
サポートの切れたESXiをそのまま使い続けることは、セキュリティリスクを高める。VMwareは、ESXiのバージョン7.0へのアップグレードを推奨している。しかしこの作業は、他の複数のvSphereソフトウェアのアップグレードも必要になる。
ESXiユーザー企業は、他の選択肢を検討する時間を確保するために、有償の延長サポート契約をこぞって購入する――。調査会社IDCのリサーチディレクターであるゲイリー・チェン氏は、こう予想する。延長サポートを契約すれば、ユーザー企業はアップデートやサポートを最大24カ月間受け続けることができる。
別のベンダーの製品への移行を検討するユーザー企業は、既に所有しているハードウェアとソフトウェアを買い替えなければならなくなる可能性がある。調査会社J.Gold Associatesのプリンシパルアナリストのジャック・ゴールド氏は「乗り換えを検討するときに、全ての隠れたコストを特定することは難しい」と述べる。例えばvSphereからNutanixのハイパーバイザー「AHV」への移行は無料ではできない。
他ベンダーのハイパーバイザーとして、NutanixのAHVの他にも、Microsoftの「Hyper-V」やOracleの「Oracle VM」、Citrix Systemsの「Citrix Hypervisor」などが挙げられる。これらのハイパーバイザーは、ESXiに似た機能とスケーラビリティ(拡張性)を備えている。「KVM」をはじめとするオープンソースのハイパーバイザーも検討に値する。
後編は、ユーザー企業がESXiのアップデートをためらう理由を説明する。
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