OpenAIの「ChatGPT」に世界が湧いている。この盛り上がりの気配すらない頃から、MicrosoftはOpenAIへの投資を継続してきた。2019年に始まった、MicrosoftのOpenAIへの投資を振り返る。
さまざまな臆測が飛び交う中、Microsoftは人工知能(AI)技術ベンダーOpenAIに対して、複数年にわたって数十億ドルを投資する計画を認めた。OpenAIはAI技術を活用したチャットbot(AIチャットbot)「ChatGPT」や、画像生成AIエンジン「DALL・E 2」を手掛ける。MicrosoftがOpenAIに投資するのは、これが初めてではない。
両社が初めて提携したのは2019年のことだ。同年7月、MicrosoftはOpenAIへの10億ドルの投資を発表した。2021年には、OpenAIの自然言語処理AIモデル「GPT-3」の独占ライセンスを獲得した。今回の投資は、OpenAIが独自に進めるAIモデルの研究開発スピードを上げるために、専用のスーパーコンピュータの開発と配備を進めることが目的だとMicrosoftは説明する。
Microsoftは、同社の企業向けと一般消費者向けの製品に、OpenAI製のAIモデルを導入する。一例として、OpenAI製のAIモデルを使用できるAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)サービス「Azure OpenAI Services」がある。継続してOpenAIの研究開発を支援する意向だ。
2022年11月、OpenAIはChatGPTを公開した。ChatGPTは正確性に対する懸念や盗作を助長する可能性が取り沙汰される中でも、世界中で利用が急速に広がっている。例えばChatGPTは、以下を実行可能だ。
第2回は、Microsoftが今回の投資に踏み切った背景を解説する。
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