「YouTube」で活発化している仮想通貨投資詐欺に対し、YouTubeの運用チームやユーザーはどう対処すればいいのか。詐欺師のわなにはまらないためには。
動画共有サイト「YouTube」で不正な動画を配信し、ユーザーを暗号資産(仮想通貨)投資に巻き込もうとする詐欺が広がっている。こうした不正はどうすれば防げるのか。セキュリティベンダーWithSecureの研究者に聞いた。
WithSecureは、YouTubeのユーザーを暗号資産「USDT」(Tether)への偽投資に巻き込もうとする動画を発見した。同社のセキュリティ研究者アンディ・パテル氏はこの詐欺について、「動画の数や詐欺が実施されていた期間を考えると、YouTubeが対策を講じなかったことは驚きだ」と述べる。ただしパテル氏は、YouTubeの動画監査チームは対処すべきさまざまな案件を抱えているため、「優先順位を付けざるを得ない状況はあるだろう」と言う。
パテル氏は、今回のような悪質な動画を効率的に特定して削除するためには、自動化技術の活用が有効だと指摘する。同氏によると、YouTube動画の評価や視聴回数、コメントを購入できるサービスがあり、簡単なインターネット検索でそうしたサービスの情報を集めることができる。YouTubeは動画監査に加え、そういったサービスにも対抗する必要があると同氏はみる。
WithSecureが発見した動画では、評価を高めるために不正な拡散が実施されていた。「詐欺師はAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)を使用した高度な作業をすることなく、YouTubeの運用チームを簡単にだますことができた」とパテル氏は述べる。その上で同氏は、YouTubeの運用チームは動画の不正な拡散を強く意識し、対策を講じなければならないと指摘する。ユーザーに対しては不正な動画にアンテナを張り、怪しいと感じたら閲覧しないことを推奨している。
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