Javaからの推し変なんてない “最強”の「Spring」がある限り今こそ「Java」な“これだけの理由”【第2回】

さまざまなプログラミング言語がある中で、あえて「Java」を選ぶ理由になり得るのが、プログラムの開発に役立つフレームワークの豊富さだ。中でも定番と言える「Spring Framework」「Spring Boot」の存在が大きい。

2023年06月03日 09時30分 公開
[Darcy DeCluteTechTarget]

 新しい魅力的なプログラミング言語がいくら登場しても、プログラミング言語および開発・実行環境「Java」が使われ続けているのは、決して不思議なことではない。Javaは進化を続けているだけではなく、何よりもJavaには、プログラム開発を容易にする手段が豊富にある。開発者がJavaに関心を寄せるべき3つ目の理由は、まさにそれだ。

理由3.“最強”フレームワーク「Spring」の存在

 Javaでは、プログラム開発を容易にするフレームワーク(特定の機能を持つプログラムの開発を支援するプログラム部品やドキュメントの集合体)が充実している。こうしたフレームワークの代表例が、オープンソースの「Spring Framework」だ。Spring Frameworkの機能を簡単に利用できるようにしたものが、同じくオープンソースの「Spring Boot」となる。

 2017年9月登場の「Spring Framework 5.0」、2018年3月登場の「Spring Boot 2.0」以来となるメジャーバージョンアップ「Spring Framework 6.0」「Spring Boot 3.0」が、2022年11月に登場した。両者は「Oracle JDK」バージョン17(通称「Java 17」)以降の新機能を利用できる。Oracle JDKは、Javaの仕様群「Java Platform, Standard Edition」(Java SE)に基づいた、Oracleの開発・実行環境だ。

 Spring FrameworkおよびSpring Bootには、さまざまなJavaプログラムの開発を支援するライブラリ(プログラム部品群)やAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)、フレームワークがそろっている。主要なものを紹介しよう。

  • Spring for Apache Kafka
    • メッセージキュー/ストリーム(連続的に発生し続けるデータ)処理用のオープンソースミドルウェア「Apache Kafka」を使用しやすくするライブラリ。
  • Spring Session
    • セッション(エンドユーザーを識別するデータ)を複数サーバで共有できるようにするAPI。
  • Spring for GraphQL
    • クエリ(データ操作)言語「GraphQL」を使用しやすくするライブラリ。
  • Spring Batch
    • バッチ処理のフレームワーク。
  • Spring Security
    • 認証・認可といったアクセス制御のフレームワーク。

 次回は、4つ目の理由を紹介する。

TechTarget発 エンジニア虎の巻

米国TechTargetの豊富な記事の中から、開発のノウハウや技術知識など、ITエンジニアの問題解決に役立つ情報を厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news017.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...