関西電力グループのHCI採用事例や、クラウドストレージの使用動向調査、データセンター事業者のクラウドストレージ導入事例など、サーバ&ストレージに関する主要なニュースを3本紹介する。
ハイパーコンバージドインフラ(HCI)やクラウドストレージといったインフラ関連の製品/サービスを選定する際、企業は何を重視しているのか。本稿は、関西電力グループのHCI採用事例や、Wasabi Technologiesが発表したメディアおよびエンターテインメント業界のクラウドストレージ利用動向、Dell Technologiesのクラウドストレージを採用したデータセンター事業者の事例など、サーバ&ストレージに関する主要なニュースを3本紹介する。
関西電力グループは時間や場所に制約されない働き方を実現するために「VDI」(仮想デスクトップインフラ)の導入を決断。関西電力および関西電力送配電の従業員最大3万4000人が快適に利用可能なインフラを必要としていた。選定したのが、Hewlett Packard Enterprise(HPE)のHCI「HPE ProLiant DX380 Gen10」だ。搭載するNVIDIAのGPU(グラフィックス処理装置)「NVIDIA Tesla M10」にグラフィックス処理を任せることで、CPU(中央処理装置)の負荷を抑えつつ、仮想デスクトップのスムーズな画面描画を実現できることを評価した。CPUのスペックを想定よりも下げることができ、コスト削減にもつなげた。(発表:エヌビディア<2023年5月9日>)
クラウドストレージベンダーWasabi Technologiesによる、メディアとエンターテインメント(M&E)業界向け調査によると、クラウドストレージに保存するデータ量を2023年に増加もしくは維持するとの回答は89%と過半数に上った。M&E業界では、複数の組織間で動画や画像といった比較的大容量のファイルを頻繁にやりとりしており、社外とのファイルの受け渡しがしやすいクラウドストレージの利用が進んでいる。一方で54%が「過去1年でクラウドストレージのコストが予算を超過した」と回答。M&E業界ではデータへのアクセスが頻繁に発生することから、データ送受信に必要な料金が高くなりやすいという。調査は2022後半に、従業員100人以上の企業におけるIT部門の意思決定者を対象に実施した。対象地域は北米、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)、APJ(アジア太平洋・日本地域)。総回答者は1000人(M&E業界の回答者は非公開)(発表:Wasabi Technologies<2023年5月23日>)
沖縄電力のグループ会社でデータセンター事業を展開するFRTは、新規事業としてオンプレミスインフラで運用するファイル共有サービスの立ち上げを検討していた。新規事業であることを踏まえて、インフラの中核となるストレージの選定ではスモールスタートが可能なことと、拡張のしやすさを重視。オンプレミスインフラに設置するストレージでありながら、従量課金でクラウドサービスのように利用可能な、デル・テクノロジーズのStorage as a Service「Dell APEX Data Storage Services」を選定した。デル・テクノロジーズがストレージをリモート管理することから、運用工数の削減も見込む。(発表:デル・テクノロジーズ<2023年5月16日>)
記事掲載当初、本文でエヌビディアによる関西電力グループ事例の発表日を「2022年5月9日」と記載していましたが、正しくは「2023年5月9日」です。おわびして訂正します。本文は修正済みです。
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