英Computer Weeklyは、英国のIT業界で活躍する女性を2012年から表彰している。表彰者の中で殿堂入りを果たした人物の、称賛に値する活動を紹介する。
IT業界におけるジェンダーギャップを解消し、女性の活躍を促進するために必要な取り組みにはどのようなものがあるのか。英Computer Weeklyは、IT業界で実績を築いてきた女性を表彰するアワード「Most Influential Women in UK Technology」を実施している。同アワードで「Hall of Fame」(殿堂入り)を受賞した女性の中で、IT業界の底上げを図った人物や、子どもを持つ母親を支援する人物を紹介する。
ステファニー・シャーリー氏は、英国のIT業界の発展と、女性の活躍に寄与する人物だ。1962年にフリーランスプログラマーのための会社Freelance Programmersを設立した(後に社名をXansaに変更)。社会人として働く中で性差別を経験したシャーリー氏が目指したのは、女性が自宅で働けるようにすることだった。同社は8000人以上を雇用する規模に成長した。設立当初、同氏は自身の署名を「スティーブ」にしていた。女性の名前を示すと、男性から不当に扱われる可能性があると考えたからだ。
シャーリー氏は英国コンピュータ協会(BCS:British Computer Society)初の女性プレジデントを務めた。業界団体Worshipful Company of Information Technologistsのマスターを務めたこともある。2001年にオックスフォード大学(The University of Oxford)のインターネット研究所Oxford Internet Institute(OII)を設立した。
スー・ブラック氏は2016年に著書『Saving Bletchley Park』を出版した。同書は、第二次世界大戦中に暗号解読の拠点となったブレッチリーパークの荒廃を食い止めるために、同氏がどのような活動をしたのかを詳述したものだ。
子どもを持つ女性がITのスキルを身に付けて自信を持ち、より多くの子どもたちがテクノロジーに親しむことができるようにすることを目的としたイニシアチブ「#techmums」の創設者兼チーフエバンジェリストを務める。女性や女子学生がITに関心を持つように、率直な物言いをすることで知られている。英国政府機関Government Digital Service(GDS)のアドバイザーでもある。
2015年にはIT業界への貢献をたたえられ、大英帝国勲章の一つOBE(Officer of the Most Excellent Order of the British Empire)を授与された。
第24回も引き続き、IT業界で活躍する女性を紹介する。
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