IT業界が古くから抱えるスキルギャップ(仕事に必要なスキルと、従業員が持つスキルの差)の課題を解決しようとするのであれば、IT業界は女性の雇用に目を向けるべきだ――。英Computer Weeklyと米TechTargetが実施した「IT分野の報酬に関する年次調査」によると、英国の技術職の67%が、技術系人材不足を解決する答えは女性の雇用にあると考えていた。だが実態は全く違う。
「自社がITチームの男女比率を改善する計画を立てている」と答えたのは40%に過ぎない。
調査に回答した技術者の約10%は、「女性を雇用してもスキルギャップには影響しない」と答えた。16%は「自社の技術系部門で男女の多様性(ダイバーシティー)を改善する計画はない」と答えた。
IT業界には大きなスキルギャップが存在し、企業は必要な人材を確保するのに苦労している。それなのに、IT業界では男性に比べて女性を見かけない。IT業界は、女性が働きにくい職場環境を作り、女性が技術職に就くのを意図的に妨げることで、活躍できるはずの女性の人材を逃している可能性がある。
同調査の回答者のうち女性はわずか18%だ。これは業界平均の約22%よりも低い。全回答者の約4分の1は、「技術職で上位の職務に就いている女性の数は十分ではない」と確信している。
「IT業界に女性を受け入れる包括性(インクルージョン)の文化を醸成する取り組みにもっと男性が関与する必要がある」と考える回答者は半数を超えた。これは2022年の23%から大幅に増加した。
次回は、ダイバーシティーとインクルージョンを推進するに当たって企業が実施すべきことを紹介する。
米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。
「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2023年12月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。
倒産する? マスク氏は金持ちなんだから自腹を切ればいいのでは? Xの将来に関する5つの考察【前編】
主にイーロン・マスク氏の言動をきっかけに広告主の離脱が進む中、Xの将来はますます不透...
世界の一流ブランドはなぜ「ゲーマー」を重視するのか
ブランドがZ世代を理解し、彼らと適切なコミュニケーションを取るためには、何よりもまず...